そもそも「終活」という言葉が世の中で認知されるようになったのは、2012年のことです。
「“現代用語の基礎知識”選/ユーキャン新語・流行語大賞2012」のトップ10に「終活」が選ばれ、一般的に使われるようになりました。この年には、「iPS細胞」、「維新」、「LCC」などの言葉もトップ10に選ばれています。
その「終活」とは、文字通り「自分の人生の終末のためにする活動のこと」。これまでの人生を振り返ることができて、残された家族への負担を減らすことが出来るという考えで、その為の現実的な事前準備が「終活」です。エンディングノートを書いたり、遺言書を用意したり、さらにはお墓の事、葬儀の事など内容は人それぞれあると思います。
そんな中、「終活旅行」が密かなブームになっているそうです。
ある調査会社が、ご高齢者で終活に興味を持たれている方に、「ご自身の人生でやり残したことは何ですか?」とアンケートをしたところ、
「世界一周旅行をしたかった」
「海外の色んな場所に旅行に行きたかった」
「夫婦でもっと旅行に行きたかった」など、
旅行に関係する回答が約37%と最も多くを占めたそうです。
終活旅行には、旅行会社が企画する「終活講座付きツアー」や「海洋散骨をシミュレーションする体験ツアー」など、直接的に終活の要素に結び付けるものと、上記のアンケート調査のように、「自分の行きたかった旅行=自分の想いを遂げる旅行」を実現するというものがあります。
●旅行会社が企画する終活旅行
終活の一環として、霊園や納骨堂の見学、お寺や葬儀場での葬儀疑似体験や散骨体験ツアーなどの体験型の日帰りツアー、終活アドバイザーなどによる終活セミナーが一緒になっているツアーなどが人気で、なかには、観光や温泉宿泊もついている旅行感覚の豪華な終活ツアーなどもあるようです。
●自分の想いを遂げるツアー
例えば、「何十年も会っていなかった同級生たちと小旅行」、「今までは仕事ばかりで家族と旅行に行く暇がなかったので、家族との思い出を作りたい」、「ずっと行きたかったあの絶景を妻と一緒に見に行きたい」など、自分の人生を振り返るための旅行を考える人も多いようです。「友情」「家族との絆」「生きる希望」などを改めて考えるきっかけになるのでしょうね。
終活を始めて寂しくなってしまった、定年を迎えて明日に希望が持てなくなってしまった・・・という方は、ぜひ旅に出てみましょう!
きっと、あなたを奮い立たせてくれる新しい「何か」が見つかるはずです。