仏壇と一言に言ってもその種類は様々です。サイズも置く場所で変わってきます。購入してからサイズが合わず、安置する場所に困ってしまうことが少なくありません。またデザインや宗派による決まりなどもあります。
そこで今回はお部屋の広さや雰囲気、安置する場所に合う仏壇選びのための基本をお伝えします。
●仏壇のサイズ表記
仏壇を安置する際に最も重要になってくるサイズに関して、抑えておくことが2つあります。一つ目は、仏壇のサイズの表記に関してです。
仏壇のサイズの単位には、「号」、「尺」、「代」の3種類があります。これは、仏壇の種類によって単位が変わるためです。
上置仏壇の場合は「号」、台付仏壇の場合は「尺」、金仏壇の場合は「代」といった具合になります。それぞれ分かりやすくcm表記にした場合、1号=約3cm、1尺=約30cmとなります。
二つ目は、仏壇に一般的なサイズは無いという事です。仏壇店に仏壇の一般的なサイズについての質問をする方も大かもしれませんが、そもそも仏壇に一般的なサイズというものはなく、安置する場所に合うサイズの仏壇を購入するというのが基本になります。
●仏壇の選び方
初めて仏壇を購入する際には、宗派によって購入すべき仏壇が決まっているのではないかと心配になるかもしれません。しかし、実際には、ほとんどの宗派が仏壇の選び方に規定は設けていません。
浄土真宗では、ご本尊である阿弥陀如来の極楽浄土を表し、象徴となるため、金仏壇を購入する方が多いですが、他の多くの宗派は、金仏壇や唐木仏壇、モダン仏壇など、どれを祀ってもいっこうに差支えありません。
●仏壇の種類
仏壇の種類には、上置きタイプ、地袋付仏間用タイプ、床置きタイプがあります。その中に、黒檀や紫檀を使った伝統的な唐木仏壇、漆塗りに金箔が施してある金仏壇、マンションやフローリングのリビングに合わせた新しいモダン仏壇(家具調仏壇)などがあります。(仏壇の種類、モダン仏壇へリンク)
●仏壇を置く場所で選ぶ場合
仏壇は、予算や種類で選ぶ方法の他に、置く場所で選ぶ場合もあると思います。最近の住宅事情から、欲しい仏壇の購入を諦めなければいけない場合もあります。置く場所によってどういう仏壇を選べばよいのでしょうか?
▼仏間
仏間は文字の通り、仏壇を置くために作られた、仏壇専用の場所となります。一般的に、唐木仏壇か金仏壇を置きます。選ぶ際に大切なことは、サイズになってきます。仏間と仏壇とのバランスもありますので、購入前に仏間のサイズを測って置くことをお勧めします。
▼床の間
床の間に仏壇を置くことは良くないと思われがちですが、実は、床の間という場所は、家の中心にあり、とても縁起の良い場所となります。床の間に置く場合は、一般的に、唐木仏壇か金仏壇を選びます。仏間と同じく、床の間の場合も、床の間と仏壇とのバランスを考えて、サイズを決めると良いでしょう。
▼リビング
リビングは一番人が集まり、お給仕もしやすいことから、リビングに設置される方も多くなってきました。 リビングに設置する場合は、お部屋の雰囲気に合わせて、家具調仏壇を選ばれることが一般的となってきました。従来の仏壇を選ばれる場合でも、色が明るめの仏壇や形が細身の仏壇であれば、お部屋に合わせやすいためです。
▼タンスや棚の上
こちらの場所に設置する場合は、小型の仏壇を選ばれるのが一般的です。タンスや棚の上に置く場合は、仏壇のサイズに対して、奥行きが十分にあり、平らな場所を選びましょう。
奥行きが不足していると、不安定になり、地震などの揺れで落ちてしまう危険性があるためです。
設置する場所によって、仏壇のサイズや種類が変わってきますが、大切なことは日々のご挨拶やお給仕になります。リビングや棚の上に置く場合は、手を合わせ易い高さや場所を選ぶ事が大切です。