お墓の形やデザインはどう選べばいい?

お墓

お墓の形やデザインはどう選べばいい?

お墓の種類と選び方とは

今は伝統的な和風のお墓ばかりではなく、洋風のおしゃれなお墓やオリジナルデザインのお墓も増えてきています。宗派によって制限があるのかも気になるところです。今回は、お墓の形や墓石のこと、宗教による違いなどについて解説します。

お墓の形は大きく3つ

お墓には色々な形がありますが、大きく3つに分けられます。

  • ①和型墓石
  • ②洋型墓石
  • ③デザイン墓石

①和型墓石

和型墓石は、伝統的な縦長のお墓です。長方形の墓石に、「●●家之墓」「先祖代々之墓」などと刻まれている、おなじみのお墓を指します。特徴的なデザインには、以下のように名前がついています。

お墓の形やデザインはどう選べばいい?

出典:山崎石材工業株式会社

・大名墓(だいみょうばか)

時代劇で馬に乗った大名がかぶっているような傘を、石造りで竿石にかぶせてあるのが大名墓です。有力者を個別に弔うために作られたお墓でしたが、現代では好みによって誰でも使えます。

・五輪塔型(ごりんのとうがた)

丸い飾りのようなものがついた三角形の屋根の下に球形、四角形の石が連なっているのが、五輪塔型墓石です。てっぺんの丸い飾りにもきちんと意味があります。
→上から、宝珠形は「空輪」、半月形は「風輪」、三角形は「火輪」、球形は「水輪」、方形は「地輪」を表し、自然界の5大要素を表しています。鎌倉時代から武家や有力者などがお墓に使用してきた形です。

・宝篋印塔型(ほうきょういんとうがた)

上部に宝珠型の石が置かれ、屋根部分が細く長く、尾根が王冠のような作りをしているのが宝篋印塔(ほうきょういんとう)型です。本来はお経を納めるための塔です。供養塔や、古くからの名家のお墓に使われることが多く、一般的な墓石としてはあまり扱われません。

②洋型墓石

洋型墓石は、横に長く背が低い、すっきりしたデザインのお墓です。外国映画によく出てくるようなお墓の形といえば、イメージが湧くでしょうか。洋型墓石も、特徴的な形には名前が付けられています。

お墓の形やデザインはどう選べばいい?

出典:山崎石材工業株式会社

・オルガン型

ただの横長ではなく、名前を彫りこむ前面を斜面にした洋型墓石を、オルガン型と呼びます。洋型墓石は背が低いので、正面を斜面にすることで、彫刻された文字が見やすくなります。

・ウォール型

洋風のすっきりした趣を残しながらも、竿石部分を縦長にした洋型墓石を、ウォール型と呼びます。横長の墓石ではスペースを取ってしまうような場合に、省スペース型として利用されます。

・プレート型

芝生型の墓地などに、直接名前が刻まれたプレートを埋め込んであるのが、プレート型の洋型墓石です。使用する墓石の量が極端に少ないので、他の形に比べて安価なのが特徴です。

③デザイン墓石

各石材店が独自に開発したり、オリジナルデザインを発注したりして作られる墓石を、デザイン墓石と呼びます。

お墓の形やデザインはどう選べばいい?

出典:山崎石材工業株式会社

宗教によるお墓の形の違い

宗教によって、お墓の形も違ってきます。ここでは、仏教、神道、キリスト教でのお墓の違いや制約を挙げてみます。

・仏教

仏教でも洋型墓石を建てられます。「仏教なら和型墓石」という印象がありますが、現代においては、その限りではありません。
ただし、菩提寺や霊園の方針には気をつけなければなりません。また、一般的に浄土真宗では五輪塔型の墓石を建てませんから、注意しましょう。

・神道

神道のお墓の形は決まっています。見た目は一般的な和型墓石ですが、上部の仕上げ方に注目すると、4面が斜めに切られ、三角錐の形をしています。これを「角兜巾(かくときん)型」といい、神道特有の墓石の形です。神道である場合は自動的にお墓の形が決まることを知っておきましょう。

・キリスト教

キリスト教の墓石に制限はありませんが、やはり洋型が好まれます。墓石のどこかに、キリスト教のシンボルである十字架を刻むケースも多いです。信仰心がとくに強いと、シンボルとなる竿石自体を十字架の形にすることもあります。

自分の希望にあったお墓を選びましょう

和型墓石、洋型墓石、デザイン墓石などいろんな形のお墓がありましたね。自分がイメージするお墓の形はあったでしょうか。

自分の好みや、寺院や霊園によっての違い、石材店によって施工可能な範囲などは色々とあります。

様々な形やデザインを知り、自分に合ったお墓を選んでいきましょう。

タイトルとURLをコピーしました