ペットの霊園とは?種類と法律上の扱いの解説

この記事は約3分で読めます。

ペットの霊園とは?種類と法律上の扱いの解説

広い庭があれば、ペットを庭に土葬するのもよいかもしれませんが、野生動物に掘り返される危険性や周辺住民への配慮も必要になります。そもそも狭い庭の多い昨今の住宅事情では、土葬をすること自体が難しいでしょう。そこで頭に浮かぶのがペット霊園です。

●ペット霊園とは

一般的にペット霊園はペット専用の霊園の事を言いますが、ペットを埋葬できる霊園は大きく分けて3つあります。

▼他の人のペットと合同でペットを埋葬する霊園

▼個別で埋葬を行える霊園

▼飼い主とペットで同じお墓に入れる霊園

合同で埋葬する霊園が一般的ですが、人と同じように個別に埋葬を行える霊園では墓石のデザインが選べ、お供え物ができる所もあります。最近では上記のように飼い主と一緒に入れるような墓地もでてきていることからも、ペットが家族同然という考えは広まっています。一方で、合同の埋葬を選ぶ理由としては、他のワンちゃんや猫ちゃん達と一緒に入ることができれば寂しがらなくていいという声もあるようです。

●ペット霊園の種類

ペット霊園には葬儀から納骨まで行う霊園とお墓だけの霊園があります。葬儀は、祭壇で家族とペットの思い出を偲び、最後の別れとなるペット火葬までを行います。ペット葬儀が行われた後、ペット霊園にて供養されます。
火葬場があるところ、お墓だけのところ、骨上げができるところなど霊園によって違いがありますので、利用を検討する際には事前に何ができるのか確認しておきましょう。

●ペット霊園は法律上どのような扱いか

人間の場合、火葬や埋葬に関しては「墓地、埋葬等に関する法律」に基づいて行われますが、また、人間の霊園運営の参入は誰でもできるわけではなく、宗教法人や自治体、公益法人などの公共団体に限られており、自治体に申請し、経営状態に問題がないことを厳密に審査される必要があります。
一方、ペットの場合、法律上の定義や許可など決められたものはなく、また運営するにあたり審査基準があったり、法律で整備されているわけではありません。しかし、誰でも自由に運営できるわけではなく、多くの都道府県がペットの葬儀や埋葬に関する条例を定めています。近年ペット霊園の数が増えるに従い、人間の場合と同じく霊園の場所によっては近隣トラブルが増えたり、火葬をするといってせずに不法投棄をする悪徳業者なども増えたりしているため、行政としては規制をかけるようになりました。

●ペット霊園の主な設備やサービス

ペット霊園の規模により設備やサービスも異なります。主なものとしては、以下になります。

*墓地や納骨堂

人間と同じように石のお墓を建てる一般的なお墓や、建物内に遺骨を納められる納骨堂が一般的です。また、他のペットと同じ場所に埋葬される合葬墓や、まだまだ数は少ないですが人間と同じお墓に入れるという所もあります。

*葬儀施設

ペット霊園に併設してペット葬儀、別名ペット葬ができる設備もあります。祭壇も用意され、お寺によっては僧侶に供養してもらうことも可能なようです。

*火葬施設

葬儀施設と一緒になっているペット霊園もあります。ただし、火葬場を定位置に決めてしまうと近隣住民から苦情がくる場合があるため、その対策として移動火葬車を使うという葬儀会社や霊園もあるようです。ペットの亡骸を飼い主の家まで取りに行き、そこで簡単な葬儀をした上で、移動火葬車で火葬するというものです。
【関連記事:出張ペット火葬のメリットと費用の解説】

終活を考える時、ペットの事を考えるのも当然のことです。もしあなたのペットが若く、将来の事が心配なら、ペット信託サービスを考えてみても良いかもしれません。  
【関連記事:ペット信託サービスとは?制度と方法の解説】