樹木葬とは
樹木葬とは、墓石の代わりに樹木をシンボルとするお墓です。桜や紅葉、ハナミズキ、オリーブなどのシンボルツリーの周りに遺骨が埋葬されます。
樹木葬と一口に言ってもそのスタイルは様々で、樹木ではなく草花や芝生で彩られたガーデン風のものなどもあります。
基本は永代供養
樹木葬は基本的に、後継ぎを必要としない永代供養です。お一人や、ご夫婦などで利用するケースが大半です。
どんな樹木葬があるのか?
永代供養が基本とされる樹木葬は、「里山型」と「公園型」に分類されます。それぞれ、ひとりひとり個別の区画か、合同区画を選ぶことになり、骨壺を使わず、遺骨をそのまま埋める場合が多いです。
「里山型」は公園型より自然が豊かです。もし里山型を希望するなら、なるべく冬場も見学して下さい。新緑や紅葉の季節などだけでなく、木々が枯れた様子も見ておきましょう。
「公園型」は、芝生が敷き詰められていることが多く、冬場でもそれほど殺風景な印象はないかもしれません。多くは平地にあって交通の便が比較的よいのも特徴です。
価格は一般的なお墓よりも安い。
樹木葬は、コンパクトでシンプルなお墓です。ご遺骨を埋葬するだけの小さなスペースで済むため、一般的なお墓よりも費用が安く抑えられます。これらの特徴が、現代社会に生きる人々のお墓に対するニーズとマッチしているため、大きな注目を集めているのです。
樹木葬はまだ歴史の浅い供養スタイルですが、公共・民間を問わず続々と整備が進んでおり、急速な広がりを見せています。現在全国に約500箇所の樹木葬を取り扱う霊園やお寺があります。
日本初の樹木葬は、1999年に岩手県の寺院 大慈山祥雲寺(現:長倉山 知勝院)によって栗駒山山麓につくられた「樹木葬公園墓地」で、遺骨のそばに低木類の樹木を植えていき、里山の緑化再生を兼ねたものでした。それが今では全国に広まり、墓標となる樹木(シンボルツリー)を1本植えて、その周囲にご遺骨を埋葬するスタイルで定着してきています。