墓開き(開眼供養)とは
開眼供養(開眼法要)とは、新しくお墓を建てたときや仏壇を購入したときなどに行う、仏様の魂を入れ込む供養の事を言います。開眼供養を行っていないお墓はただの石で、供養することでお墓に仏様の魂を入れるのです。開眼供養は供養であると同時に、お祝いごとでもあり、終わった後は僧侶や参列者を招いて会食を開くのが一般的です。
開眼供養は四十九日や一周忌などの納骨式と一緒に行う場合と、開眼供養のみ行う場合とでお布施の相場や参列者の服装も違ってきます。では、どのように準備し、行えばよいのでしょうか。
①お墓の準備
お墓の開眼供養の主催者は、一般的にはその墓の施主が務めます。
まず、お墓の清掃を行い、お清めをします。そして、祭壇やお供え物の準備をします。地域によっては、両隣のお墓へもお供えすることがあります。祭壇やお供え物については、寺院や墓地の管理会社、石材店に相談しましょう。
また、故人の戒名などの石彫りをしていないときは、供養の日までに石彫りをしてもらうように、石材店に手配をします。
②僧侶の手配
読経をしてもらう僧侶へ連絡します。時期は、遅くても1ヶ月前までに連絡をして、日時を決定します。お世話になっている僧侶の方がいない場合は、墓地の管理会社や石材店で相談が可能です。
③参列者への連絡・出欠確認
供養の日時が決定したら、参列者へ連絡します。参列者は、親戚や故人の知人・友人などです。案内状を送り、出欠を確認します。案内状には、日時や場所・地図のほか、納骨式を一緒に執り行うのか、開眼供養のみなのかなども明記しておきます。
④会食の手配
開眼供養の後は、一般的に僧侶や参列者を会食の席へ招待します。会場は、寺院や墓地の施設、ホテルなどです。墓地から会場が離れている場合は、バスやタクシーなどの手配も必要です。
➄お布施と引き出物
僧侶に渡すお布施を準備します。納骨式も一緒に行うときは、不祝儀袋や白無地の封筒を用意し、表書きはお布施、入魂御礼などとします。開眼供養のみのときは、紅白結びきりの熨斗のついていない祝儀袋を用意し、表書きは内祝、開眼御礼などとします。
浄土真宗の場合は、どちらの場合も、表書はお布施で、白無地の封筒に入れます。
使用するのし袋や表書きについては、宗派や地域によって異なるので、寺院や石材店に確認しましょう。
そして参列者に、会食後に手渡す引き出物を準備します。
●お布施の相場
開眼供養のお布施の相場は、3万円~5万円程度です。
開眼供養と納骨式を一緒に行うときは、1.5~2倍の金額を包むのが一般的です。僧侶に遠方から来ていただくときは、交通費1~2万円程度をお車代としてお渡しします。また、僧侶が会食に臨席しないときは、御膳料として1万円程度お渡しします。御車代と御膳料は、白無地の封筒にいれます。
●開眼供養を行う時期
お墓の開眼供養を行う時期については、決まりはありません。一般的に、家族が亡くなってからお墓を建てる場合には、四十九日や一周忌などの法要の際に、納骨式と一緒に行います。
生前にお墓を建てる生前墓(寿陵)についても、開眼供養を行います。時期について決まりはありませんが、できれば完成時に行うのがよいでしょう。また、最初の納骨の際に行う場合もあります。
●開眼供養、当日の流れ
寺院の本堂・墓地の会場などで読経→墓前に移動→僧侶の読経
→お墓に巻かれた白い布を取る→開催者・参列者が順にお焼香→会食会場へ移動して、会食
●開眼供養のお祝いを頂いた場合の対応
参列者以外の方からお祝いを頂いた場合は、頂いた金額の半額程度の品物をお返しとして送ります。表書きは、内祝や御礼、志などとします。