後継ぎがいない方の葬儀の形

葬儀・仏事

後継ぎのいない方の葬儀

少子高齢化や生涯未婚率の上昇などから、後継ぎのいない家庭が増えています。

後継ぎがいない方の葬儀には、喪主を始めとしたいくつかの問題があります。後継ぎがいないことから、必然的に周囲の友人・知人に協力してもらう部分も増えてきます。

一人で問題を解決しようと抱え込んでいると、遅々として解決まで進展せず、結局まわりの人を余計に困らせることになります。

まずは後継ぎがいないことを含め、葬儀について周囲の人や葬儀会社などに相談することが大切です。

後継ぎがいない葬儀の準備

後継ぎがいない方の葬儀は、あらかじめ自分でしっかりと計画を立てて準備しなければいけません。具体的な準備の内容について、解説していきます。

葬儀の喪主

葬儀の喪主は、基本的に故人の配偶者や子どもが務めます。しかし、後継ぎがいない場合は、友人や親戚にお願いすることになるでしょう。

喪主は血縁者でなくても問題はありません。候補者を決めたら事前に相談しておき、本人の了承を得ておきましょう。また、できれば葬儀の内容などについても意見交換をしておき、葬儀の内容に齟齬が生まれないようにしておくとよいでしょう。

喪主を決定する際に最も有力となるのは故人の遺言ですが、やむを得ない事情がある場合は、別の人が喪主を担う可能性もあります。

一人に喪主を担わせるのは申し訳ないと感じれば、複数人に分担してお願いすることもできます。菩提寺がある場合は、住職に代理となってもらう方法もあります。

いずれの場合も、早めの相談・依頼を心がけましょう。

遺言書・エンディングノート

後継ぎがいない場合、故人の意見を汲み取れる人がいない場合があります。自身が亡くなった後の手続きなどに関しては、遺言書やエンディングノートなどにしっかりと書き残しておきましょう。

遺言書やエンディングノートは、単に自身の望みを叶えてもらうために書くのではありません。自身の死後の雑務を担ってくれる人たちが困らないよう、不備のない遺言を残しておくのが望ましいでしょう。

遺言書やエンディングノートに記す内容としては、「喪主を誰にするか」「お葬式はどういったものにしてほしいか」「葬儀の費用について」などが挙げられます。

葬儀のプランを考えておく

後継ぎはいないけれど友人や知人が多いという場合は、それなりの規模の葬儀を執り行う必要があり、より詳細な準備を整えなければいけません。

参列者はほとんどいないと想定される場合は、通夜や告別式を行わず、火葬場へ直接向かう直葬が選択肢となるでしょう。

葬儀とお墓を任せられる葬儀社を探す

後継ぎがいない方に向けて、葬儀やお墓をセットでプランニングしてくれる葬儀社が増えてきています。

自然葬や永代供養墓といった継承を必要としないお墓と葬儀がセットになっており、後継ぎがいない方の死後の問題を一括で解決できる方法として注目されています。

最近では、散骨や樹木葬といった自然葬も知名度が向上しており、お墓に入ることを前提としない供養も一般的になっています。

後継ぎがいない方の悩みの種となるお墓の問題も解決できるので、葬儀とお墓を一括で任せられる葬儀社を探すのもよいでしょう。

まとめ

後継ぎがいない方の終活は、自身がしっかりと計画を立て、最後まで遂行するという責任感を持つことがポイントとなります。

まずは、終活を始めたことや後継ぎがいないことを、周囲に知ってもらうことから始めましょう。喪主や死後の手続きを任せられる人が見つかれば、余生の安心につながり、そのほかの終活にも集中して臨めるでしょう。

自分がこの世を去ってから、血縁関係のない人たちに迷惑や手間をかけないためにも、準備すべき点を明確にして、一つひとつ丁寧に解決していくようにしましょう。

なお、葬儀の準備や打ち合わせなどには時間がかかる場合もあるので、元気なうちから準備を済ませておくことが大切です。

タイトルとURLをコピーしました