知っておきたい葬儀のマナー

葬儀・仏事

はじめに

葬儀のマナーを大きく決定づける要素は、そのお葬式の宗教的な考え方にあります。

日本で一般的に行われているお葬式は「日本仏教」によるもので、それが原型に近いまま現在も受け継がれているのは、東北地方のお葬式といわれています。しかし、地域や世代によってマナーやルールが違うこともあります。

他に、天理教や神道のように、分派したり影響を受けたりしながらも、根源が違う宗教も多数あるため、そうした信仰をもつ人のお葬式では、宗派に合わせたマナーを意識する必要があります。

本記事では、仏式のお葬式の基本的マナーを紹介します。

葬儀の基本的なマナー

一般的な仏式の葬儀に参列する際、意識しておきたいマナーは次の3つです。

・服装は黒く落ち着いたものを
・身につける靴やアクセサリーに注意
・焼香

それぞれの内容を確認しましょう。

服装は黒く落ち着いたものを

お葬式の正装は、喪服といわれる伝統的な黒い衣装ですが、石川県などの一部の地域では、白い喪服を着ることもあります。

必ず喪服を着なければいけないというわけではないので、学生であれば学生服、社会人であれば黒いスーツを着用しましょう。

また、女性は膝が見えるような短いスカートやワンピースは避けるようにしてください。

靴やアクセサリーなど

靴は、原則黒い靴で、光沢がないものを選ぶのが適切です。女性の場合、ヒールは3~5センチメートルぐらいの高さが理想的です。

アクセサリー類は、基本的に結婚指輪以外は外すのがルールです。
ネックレスは着用しても問題ありませんが、一連のパールのものにしましょう。2連や3連のネックレスは「悲しみが重なる」ことから控えてください。また、派手なネイルなども控えるようにしましょう。

焼香

焼香の仕方は、宗教の考え方以外にお葬式の参列人数でも変化するので、当日に喪主や司会の方から案内された場合は、その手順に従いましょう。

数珠の持ち方ひとつとっても、宗派によって作法は異なりますが、その場の仕方に合わせるのも、自分の仕方でするのも、どちらも正しいとされます。

葬儀のマナーを間違えないようにするための準備

葬儀には、多くのマナーがあります。しきたりやマナーは、なかなか覚えにくいものですが、日頃からできる準備はしておくのが望ましいです。今からでもできる準備をいくつか紹介しますので、さっそくしてみましょう。

服を用意する

葬儀のマナーで最も重要なのは、服装と紹介しました。ふさわしい服をあらかじめ準備しておくことで、不安を取り除くことができます。

地味な黒いスーツやワンピース、それに合わせたネクタイや靴など一式を揃えておくことで、葬儀に呼ばれてから慌てて買い揃えたり、着方を学んだりする必要がなくなります。

学生であれば、学校の制服が正装とされるので、着くずさずに着用するといいでしょう。

数珠の用意

数珠にも宗教の考え方が色濃く反映されるため、他の宗派の数珠を使うと失礼にあたる場合もあります。

しかし、どの宗派でも使える「略式の数珠」というものが存在するため、宗派の違う方のお葬式に参列する場合に役立つでしょう。

また、数珠は貸し借りすると効果を発揮しないという考え方があるため、基本的には一人一つずつ持つ点も覚えておきましょう。

まとめ

服装を整え、できる範囲で事前に準備しておくことで、落ち着いて葬儀に参列できます。

作法やマナーの知識は、知っておけばその場で助けになってくれるだけでなく、知っているという心の余裕が負担を軽くしてくれます。自分の負担が軽くなることで、より一層故人への思いを表しやすくもなるため、自分以外の人のためにも、あらかじめ準備しておくという気持ちが重要です。

葬儀のマナーやしきたりには地域性があることも多いので、遠くの場所や、よく知らない宗派の葬儀に参加する場合には、これまでの自分のマナーが通用しないことも考えられます。その場合は、現地の事情に詳しい葬儀社や地元の方に確かめるようにしましょう。

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