知っておきたい老人ホームの探し方

介護

高齢化社会を迎えて、子ども世代にとっても、ご本人にとっても介護は切実な問題です。場合によっては、老人ホームでの生活を選択する方も多くいるでしょう。
そこで本記事では、老人ホームを探し方についてお伝えします。

老人ホームの探し方のポイント

老人ホームを探す時のポイントは、主に次の2つです。

・老人ホームの種別を理解する
・必ず確認しておくポイントをチェックして老人ホームを選ぶ

「老人ホーム」と呼ばれる施設には、実はさまざまな種別があります。種別によって入居条件や費用負担が変わるため、ご自身にあった施設を選ぶために違いを把握しておきましょう。

そして、費用や施設の様子など、入居後に後悔しないためのチェックポイントをひとつずつ確認して、ご自身にあった老人ホームを選びます。いくつか老人ホームを選んだあとは、可能であれば1日から1週間ほど体験入居をしてみるのがおすすめです。

実際に老人ホームで生活をしてみて、ご自身に合っているかを確認してみましょう。

老人ホームの種別の違い

老人ホームと呼ばれる施設は、民間運営と法人運営の2つに分かれます。

民間運営型の有料老人ホームには、入居対象者や介護サービスの有無と提供方法などにより主に3種があります。

また、公的管理・社会福祉法人等運営型のものに特別養護老人ホームがあります。各施設の特徴を確認していきましょう。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、24時間介護スタッフが常駐し、ご入居者さまの身の回りのサポート全般をする施設です。

食事、洗濯、排せつや入浴等の生活サポートはもちろん、歩く・立つなどの機能訓練、レクリエーションなどのサービスが受けられます。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、食事や洗濯などの生活サポートが受けられる施設です。生活全般のサポートは元より受けられますが、基本的に介護サポートはついておりません。そのため、介護が必要な場合は別途費用が発生します。

介護サポート費用が入っていない分、費用は安い場合が多いです。またホーム内の施設が充実し、シアタールームや温泉などが併設されている施設もあります。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームとは、身の回りのことがご自身でできる自立した状態の高齢者が対象の家事や食事等の生活サービスが付いた高齢者施設です。

おいしい食事や温泉、スポーツ施設など、健康維持や生きがいの開発などの設備・サービスが充実しているところもあります。

要介護となった場合や規定された要介護の段階により、契約を解除し退居しなければならない場合があります。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅とは、民間運営で、設備基準により、居室は原則25㎡以上でバリアフリー化され、主に自立や軽介護度の高齢者を受け入れる安否確認サービス付き賃貸住宅です。

基本的に賃貸契約のみで、介護サポート費は別途発生します。日中は介護スタッフが常駐し、安否確認や生活相談サービスを行います。

自立の方から介護が必要な方まで、幅広くご入居いただけます。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームとは、65歳以上で要介護3以上の認定を受け、自宅での介護が困難な方を対象とした施設です。公的管理・社会福祉法人などが運営しています。

社会福祉法人等とは、社会福祉法人、医療法人、社会福祉協議会などで株式会社などの民間営利法人は参入が認められていません。

特別養護老人ホームでは、入居に当たっては地方自治体が管理し、入居を判定委員会で行い介護の必要度の高い人、経済状況、家族の状況、地方自治体住民などを優先考慮する点があります。入居希望者が多いため、入居までには待機期間がかかるケースが多くなっています。

老人ホームを選ぶ際にチェックする5つのポイント

次に老人ホームを選ぶ際に、チェックしておくポイントをお伝えします。

ひとつずつ確認するのは少し大変かもしれません。けれども、入居後に後悔しない老人ホーム探しをするために確認していきましょう。

費用

まず、月額の利用費をはじめ、入居時にかかる費用を確認していきましょう。主な費用は次の通りです。

・月額利用費
・一時入居金
・介護サービス費
・食事代
・管理費

それぞれ老人ホームによって費用が異なるため、ご予算にあっているか、また長期的に支払えるかを試算してみましょう。

施設の設備

老人ホームによって、備え付けの設備は大きく異なります。

まずご自身のプライベートスペースである居室の広さや備え付け設備が充分か、自分が安心して過ごせそうな雰囲気か確認しましょう。

また、食堂や共用スペース、浴室などの設備も自分のお体や好みに合っているかも見ておくと安心です。

施設の場所

ご入居者様本人とサポートをするご家族それぞれに最適な立地の老人ホームを探すことも大切です。

まず、ご入居者様が慣れ親しんだ地域から遠い場所の場合、環境の変化に戸惑い、なかなか新しい生活に慣れないおそれがあります。また、サポートするご家族の自宅から離れすぎていないことも大切です。

ご入居者様にとって安心できる地域や立地、またサポートするご家族の負担にならない距離の老人ホームを探すのがおすすめです。

入居要件

各老人ホームでは、自立の方が入居できる、また要介護度3以上の方が入居できるなど、介護度に応じて入居要件を設定しています。

特に介護が必要な方はあらかじめ介護認定を行い、ご自身の介護度を確認してから老人ホーム選びを行ってください。

医療サポート体制

各老人ホームによって、医療サポート体制は異なります。

持病がある方、また投薬やインシュリン注射などの医療ケアが必要な方は、24時間体制または日中に看護師が常駐している老人ホームを選ぶと安心です。

また急な体調の変化に備え、提携医療病院があるかも事前に確認しておきましょう。

まとめ

老人ホームの種別はさまざまあり、また老人ホームごとに施設設備やサポート体制なども大きく異なります。

そのため、まずはご自身に適した種別を理解することが老人ホーム探しの第一歩です。

そして、費用や施設設備、サポート体制など、ご自身の希望に適したホームを探していきましょう。

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