はじめに
近年、日本では犬や猫などのペットを飼う人が増えてきています。一般社団法人ペットフード協会が発表した「2020年(令和2年)全国犬猫飼育実態調査 結果」によると、犬・猫の推計飼育頭数全国合計は1,813万頭を超えると発表されています。ペットは多くの人の生活の一部になっていると言えるでしょう。
※一般社団法人 ペットフード協会「2020年(令和2年)全国犬猫飼育実態調査 結果」:https://petfood.or.jp/topics/img/201223.pdf
しかし、悲しいですがいつかは必ずお別れの時が来ます。そこで本記事では、ペットが旅立った時に、お墓に入れるか、どのように埋葬するかなどについてお伝えします。
ペットと一緒にお墓に入れるの?
飼い主にとっては、将来的に家族として一緒に過ごしたペットと同じお墓に入れるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、現在はペットと同じお墓に入れる墓地が増えてきているので可能です。また法律上も問題がないので安心してください。
そのため、お墓を管理するお寺や墓地が了承すれば、ペットと一緒に埋葬されることは可能です。
ペットの火葬・埋葬に関して知っておきたい2つのポイント
ここで、ペットを埋葬する際に知っておきたい2つのポイントをお伝えします。
火葬する場合は自治体もしくは民間業者へ依頼
ペットを火葬する場合は、自治体もしくはペットの火葬専門業者に依頼するのがおすすめです。
ただし自治体に依頼する場合、市区町村によってはお骨上げができないケースがあるので事前に確認しましょう。必ずお骨上げを希望する場合や火葬場への移動が難しい場合、自宅に火葬専用トラックを配置し対応してくれる民間業者への依頼がおすすめです。
寺院墓地では埋葬を受け付けていないケースが多数
ペットとともに埋葬を受け付けている寺院もありますが、現状まだ数は多くありません。仏教の六道の考え方が理由で、厳密に教えを守っているお寺ほどペットと人が一緒のお墓に入ることに参道していないケースが多いです。
もしもお寺にあるお墓にペットと入りたいと考えている場合、事前に相談をするのが望ましくいです。仮に断られてしまっても、理由がはっきりと存在していることを知っておく必要があります。
ペットと一緒にお墓にいるための準備
いま飼っているペットやこれから飼う予定のペットとの生活を考えていくうえで、お葬式やお墓といったお別れのことは重要な部分です。
日本でも多くの人が飼っている犬や猫の平均寿命は10~15年ほどですので、ほとんどの人はお別れの瞬間を迎えることになります。いざという時のことを考えるのはつらいですが、事前に準備をしておくのはペットのためにもなります。
具体的にペットと一緒にお墓に入るためには、どういう準備をして行ったらいいのかを紹介します。
まずは墓地探しから
仏教系の寺院墓地の多くはペットと一緒のお墓を拒否するのが現状なため、ペット可の墓地探しをすることは重要になってきます。
既にペットは亡くなっていてお骨の状態になっていたとしても焦る必要はありません。お骨は自宅での保管も可能ですし、難しい場合には納骨堂などでお金を払って管理してもらうことも可能です。
公営や民営墓地が基本
ペットのお墓について寛容な墓地の多くは、公営や民営団体が中心です。ただし、公営や民営であっても全てが寛容ではありませんし、寺院墓地にも寛容な所は存在します。
まずは傾向として公営や民営墓地が基本ということを頭に入れて選びながら、条件の良い場所を絞り込んでいくようにすると効率がいいでしょう。
自宅供養も選択肢に入れる
地域やご家庭の状況によっては、希望する墓地が見つからない場合もあるかもしれません。その場合、自宅でペットのお骨を置いておく自宅供養も選択肢に入れてみてください。
骨壷に入れておく方法をはじめ、近年はお骨を細かくしてオリジナルアクセサリーを作るなど、さまざまな方法があります。
まとめ
ペットと一緒に入れるお墓は、現時点では公営や民営団体が運営する墓地が中心となっています。受け入れている寺院もありますが、仏教の六道の考え方から人とペットは同じ墓に入るべきではないという考え方を持っているケースが多いです。お墓選びの時に、理由があって断られる可能性があるということを覚えておきましょう。
またペットの葬儀や埋葬は、飼い主だけで全て準備するのは大変です。自治体や専門業者に相談し、適切にお別れができるようにしてください。