知っておきたい互助会の仕組み

保険

互助会は、結婚式と葬儀の冠婚葬祭行事に備える積立サービスです。互助会の終活に関する対象は、葬儀が該当します。

互助会では、契約したコースに応じた金額を積み立ていき、いざという時に契約応じたコース内容の葬儀や結婚式を行います。

ご両親が入会を検討されている方もいるかもしれませんが、現代においてはあまり馴染みがないサービスのため、どのようなものか理解しにくい側面もあると思います。

そこで本記事では、次の内容についてお伝えします。

・互助会とは?
・互助会に加入するメリット・デメリット
・加入を検討する際に覚えておくべきポイント

互助会についてわかりやすくお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

冠婚葬祭互助会とは

互助会の正式名称は「冠婚葬祭互助会」です。終戦直後の昭和23年(1948年)から始められた仕組みのサービスで、70年以上の歴史があります。

互助会会員の方が、毎月お金を積み立てていくことで、結婚式や葬儀の際の負担を減らせる仕組みとして、今日まで利用されてきました。

互助会の特徴

互助会は、加入者が毎月一定額の掛金を前払金として払い込むことにより、冠婚葬祭の儀式に対するサービスが受けられるというシステムです。

加入者から前払いされた前受金は、主として結婚式場や斎場を建設する費用や維持費などに当てられるほか、儀式に必要な各種の衣裳や祭壇などの備品を購入することなどに使われます。

また、加入時に約束した冠婚・葬祭の契約内容はいつでも保証されています。

互助会が安全である理由

「前払いしたけれど、いざという時にサービスを受けられない」などのトラブルを心配する方もいるかもしれません。けれども、互助会は以下のような許可や審査を通過したサービスであるのでご安心ください。

経済産業大臣の許可

互助会の事業を行うには経済産業大臣の許可を受けなければなりません。

互助会の資本金

互助会の資本金は、最低2,000万円以上と定められています。

前受金保全措置

互助会は、前受金の2分の1を供託等により保全する義務が負わされています。 供託先は、法務局、経済産業大臣の指定する指定受託機関(保証会社)、銀行などです。

知っておきたい互助会のメリット

消費者にとって、互助会サービスは次のようなメリット、デメリットがあります。まずは互助会のメリットは主に次の内容です。

葬儀の急な出費に備えられる

葬儀は突然訪れるため予定外の出費に苦労することも多いです。また、葬儀は会場費や運営費、お寺へのお布施などさまざま費用が発生するため、想像していた金額より高くなるケースもあります。
そのため、互助会に加入して資金を積み立てておけば、経済的負担を抑えることが期待できます。

また、残されたご家族も慣れない葬儀の準備に慌てずに済むので安心です。

家族全員がサービス対象になる

多くの互助会では、同居している家族の1人が互助会に加入している場合、他の家族も同様にサービスを利用できます。

つまり、父親名義で互助会に加入している場合でも、子どもが結婚式を挙げるときにも利用可能です。また、家族と同居していない場合でも「親族間利用申請」を行うことで、サービスの利用が可能になる場合もあります。

いざという時に焦らずに済む

冠婚葬祭の中でも、ご葬儀はある日突然行うことになるものです。身近なものではないため、急に葬儀を行うことになると慌てやすいでしょう。

しかし、あらかじめ互助会に加入しておくとことで、いざという時に相談・連絡する場所が決まっていれば焦らずに済みます。ご自身とご家族双方の安心につながるのは、互助会ならではのメリットです。

満額積み立てていなくても利用できる

もしも、満額積み立てる前にご葬儀が必要になった場合、差額を支払えば契約時のプランを利用できるのでご安心ください。

また、互助会では月払いや年払い、一括払いなど、ご要望に応じた積み立て方ができます。割引が適用される場合もあるので、詳しくは各互助会のスタッフに確認してくださいね。

互助会のデメリット

メリットを踏まえたうえで、デメリットもお伝えします。それぞれを理解し、入会を検討していただければと思います。

互助会のサービスプランが限定されている

互助会で用意されている葬儀プランは、ある程度限定されています。例えば、30万円のコースを契約した場合は、基本的にコース内に含まれている葬儀プランを行います。

コース内に含まれていないサービスを利用する際は、別途追加料金が発生するので注意が必要です。

そのため、契約する前にコース内にどのようなサービスが含まれているのか、また自分が希望する葬儀の希望にあったコースかは必ず確認しましょう。

積立金のみで葬儀が行えるわけではない

基本的に互助会のプランに含まれているサービスは、お棺や祭壇、葬儀スタッフの人件費など、葬儀で発生する一部の経費です。お食事代や会場費、住職へのお布施など、施行する際にならなければわからない費用はコースに含まれていないので注意しましょう。

いざという時に慌てないために、おおよそいくら掛かるかは互助会スタッフや菩提寺に確認しておくと安心です。

解約した場合は手数料が発生する

解約した場合、所定の解約手数料が必要です。結婚式や葬儀で利用することを主目的としており、預貯金のように全額戻ってくるわけではありません。生命保険等と同様に途中解約の場合は、積み立てた全額は戻らないので注意しましょう。

解約手数料は、互助会への加入の時期や支払回数などにより金額は異なります。契約時にいくらかかるかも確認しておくといいでしょう。

互助会加入を検討する際のポイント3つ

互助会を利用するかどうか、どの互助会に加入するかなど互助会を利用するかを考える際は、次のポイントを意識してみましょう。

自分に適したプラン

互助会では、約10万円~100万円台まで幅広いプランが用意されているケースが多いです。

プランごとに含まれる内容が異なるので、ご予算や希望される葬儀の規模に適したプランを選びましょう。またプランごとに積み立て金額と回数も異なります。こちらも併せて確認しておくと安心です。

対応エリア・会場の種類

互助会によって、対応しているエリアや結婚式や葬儀の会場が決まっています。入会する前に、なるべく会場を見学して、本当にその会場で葬儀や結婚式を執り行いたいかを検討しましょう。

葬儀での利用を検討する際は、互助会が運営する斎場だけでなく、市町村が運営する公営会場での施行にも対応している場合が多いので、併せて確認できると安心です。

全日本冠婚葬祭互助会に加盟しているか

万が一対応エリア外に転居する場合も、一般社団法人全日本冠婚葬祭互助会に加盟している互助会であれば、転居先の互助会に移籍できます。

加入する際は、一般社団法人全日本冠婚葬祭互助会に加入しているか、担当者に確認するかご自身で調べておくと安心です。

まとめ

互助会は、ご葬儀や結婚式などの冠婚葬祭に備えて、積み立てをしておくサービスです。加入したプランに応じた掛け金を積み立てておくことで、いざという時に金銭的負担を減らして葬儀や結婚式を行えます。

特にご葬儀に関しては、あらかじめ相談・連絡する場所が決まっていれば、残されるご家族が安心しやすいです。

特徴を理解したうえで、ぜひ互助会の利用を検討してみてください。

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