住宅型有料老人ホームとは
住宅型有料老人ホームとは、食事や洗濯などの生活サポート、安否確認を行う見守りサービスが付いた賃貸住宅です。
介護を必要としないけれど、お一人での生活が不安、ご家族に代わって安否確認を必要としている方を対象としています。
そのため、メリハリのある日々を送っていただけるようにレクリエーションや温泉などの施設が充実している施設が多いです。
大切なポイントとしては、介護サービスが付いていない点です。介護が必要な場合は、随時必要なサービスを手配する必要があります。介護サービスは、ご自身での手配も可能ですし、住宅型有料老人ホームが提携しているサービスを利用できるケースもあります。
住宅型有料老人ホームの費用
住宅型有料老人ホームの入居には、多くの場合、初期費用と月額利用料及びその他の費用が必要になります。
・初期費用
施設の場所や地域、設備やスタッフによって異なり、初期費用は0~数百万円で、一時入居金、寝具代などです。なお近年は、入居時一時金が無料で、月額利用料を比較的高めに設定する施設が増えています。
・月額利用料
月額利用料は12万~30万円程度と施設により異なります。月額利用料に含まれる金額は、家賃、管理費(清掃、安否確認など、水光熱費含む)、食費などです。
・その他の費用
その他の費用とは、洗濯代、おむつ代、家電持込料、車いすリース料、理美容費などです。
住宅型有料老人ホームの入居要件
おおむね60歳以上(65歳以上の場合も)などの年齢要件、要介護要件(要支援、要介護の認定を受けている人です。自立の人も入居可能な場合があります。
その他、費用負担力、身元引受人、在宅では生活・介護が困難な人などです。また、施設によって、伝染病などの疾患がない、医療的に心配がないなど受け入れ基準には相違があります。
住宅型有料老人ホームの設備
基本的な設備である居室、浴室・トイレなどの共同設備、食堂と共同リビングを兼用する共同生活室などです。
居室では、個室が多いですが相部屋もあります。個室ではワンルーム形式で、トイレ・浴室・簡易キッチンなどの設備があります。
またどの施設も入居者が安心安全に生活できるように、バリアフリー設計が施されていることがほとんどです。
住宅型有料老人ホームのメリット
はじめに、住宅型有料老人ホームのメリットは次の通りです。
・介護度が低い段階では、費用負担を抑えやすい
・外部サービスを自由に選択できるので、生活の幅が広がりやすい
・福祉用具のレンタルを行っている施設が多い
住宅型有料老人ホームでは、介護サービスが付いていません。そのため、介護サービスを利用しなければ費用負担を抑えやすいです。
また、介護サービスを利用する場合もご自身で選べるので、ケアマネジャーやご家族と相談しながらご自身に合ったサービスを利用できるのはメリットです。
さらに必要に応じて、福祉用具のレンタルをできるのも安心した生活につながるでしょう。
住宅型有料老人ホームのデメリット
次に、デメリットについても確認していきましょう。
・要介護度が高くなると介護サービス費用が割高になりやすい
・介護度が高くなると退去しなければならない場合もある
介護の度合いが高まるほど、住宅型有料老人ホームは介護サービスを利用した分だけ実費がかかるため、介護度が高まるほど費用負担が大きくなりがちです。
また、体調が変化し介護だけでなく医療対応が必要になる場合、住宅型有料老人ホームでの入居継続が困難になるため、退去しなければならない場合もあるので注意が必要です。
住宅型有料老人ホーム入居するまでに行うこと
ここでは、住宅型有料老人ホームに入居するまでに行うことをひとつずつお伝えしていきます。
入居予定者の介護認定と要支援度・要介護度の把握
住宅型有料老人ホームをはじめ、高齢者施設に入る前には介護認定をしておく必要があります。要支援度・要介護度により介護保険の受けられるサービスの内容や費用に相違が出ます。
介護度がわからない方は、まずお住まいの市町村で「要介護認定」の申請手続きを行いましょう。
将来的に介護が重度になった場合その施設に居られるかの把握
住宅型有料老人ホームは、自立した方から介護度が低い方を対象としているため、介護度が上がったり、医療対応が必要になったりした場合は、退去するしなければならない場合もあります。
そのため、住宅型有料老人ホームではより退去基準が定められている場合があります。念のため、入居前に確認しておきましょう。
資料収集による施設の絞り込みと施設見学
実際に住宅型有料老人ホームを選ぶ際は、予算や希望地域から、対象施設をピックアップします。
ピックアップをしたら施設見学してみるのがおすすめです。実際に施設の設備や雰囲気を確認し、入居先を決定しましょう。
まとめ
住宅型有料老人ホームは、介護の必要度合いは低いけれど、生活サポートや見守りサポートがある環境で安心して生活したいという方に適した施設です。
またレクリエーションや施設設備が充実している場合も多いので、入居者同士のコミュニケーションを通しながら、メリハリのある日々送れます。
各施設、設備や立地、費用などが異なるので、まずは希望条件をまとめてみましょう。そして、実際に見学して入居先を決めるのがおすすめです。