楽しい終活ライフ「60歳過ぎてのスポーツライフ」

生活

60歳過ぎてからのスポーツ

支障なく日常生活を送れる健康寿命と平均寿命とのあいだには、約10年ほどの差があるといわれています。つまり、平均寿命までの約10年間は、寝たきりや病気などで不便な生活を送るリスクが高いということです。

健康を維持するために、運動は欠かせません。この記事では、60歳以上のシニア層のスポーツライフに焦点をあて、おすすめの運動や運動施設の利用について解説していきます。

シニア層でスポーツを実施する人の割合

文部科学省スポーツ庁が発表した、令和2年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によれば、シニア層でスポーツをしている人の割合は以下のようになっています。

60歳代のスポーツ実施率
・週1回以上運動、スポーツをする人の割合
全体65.1%、男性65.3%、女性65.0%
・週3回以上運動・スポーツをする人の割合
全体36.9%、男性36.7%、女性37.0%

70歳代のスポーツ実施率
・週1日以上運動、スポーツをする人の割合
全体74.8%、男性76.3%、女性73.6%
・週3日以上運動、スポーツをする人の割合
全体48.5%、男性50.2%、女性47.0%

シニア層の過半数はなんらかの運動・スポーツを週1回以上は行っており、健康志向の高さがわかります。

運動・スポーツを実施した理由は「健康のため」がもっとも多く、次いで「体力増進・維持のため」が続きました。

シニアに人気のスポーツ

「スポーツの実施状況等に関する世論調査」では実際に実施した種目も調査されており、ウォーキングが2位に40%以上も差をつけて1位となっています。

また、大和ネクスト銀行が2017年に全国のシニア(60歳~79歳)を対象に行った調査でも、1位に「ウォーキング」が選ばれました。

ウォーキングは費用がかからず、場所も選ばない手軽さから、すぐに始められる運動であり、シニアからも人気を集めています。

ウォーキングについて

ウォーキングの魅力はなんといってもその手軽さで、シニア世代からも最も選ばれる運動となっています。

ウォーキングのメリット

・生活習慣病の予防と改善が期待できる

・有酸素運動であることから体力維持やダイエットに効果がある

・ストレス解消やリラックス効果が期待できメンタル面を安定させる

・ランニングに比べて身体への負担が少ない

・年齢や性別にかかわらずひとりでも始められる

・特別な器具を必要としない

ウォーキングで目標とすべき歩数

厚生労働省が推進する「健康日本21」では、現状で70歳以上の男性の歩数は5,346歩、女性の歩数は4,604歩とされています。

今後10年間の目標値として、1日あたりの目標歩数を男性で6,700歩、女性で5,900歩と設定してます。ウォーキングを始める際は、まずこの歩数を目標としてみるのがよいでしょう。

生活のなかで歩数を伸ばすコツ

ウォーキングは時間をかけないと効果が薄いというデメリットがあります。そんなに時間を割けないという人も少なくないでしょう。そんな方は、仕事や家事の合間に歩数を伸ばすための工夫に取り組みましょう。

・バスや電車移動の際、目的地のひとつ前で降りる
・エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使う
・車で買い物に行ったら店の入り口から遠いところに駐車する

モチベーションアップに歩数計・活動量計

ウォーキングは、すぐに目に見える効果が出るものではありません。継続のために、毎日の成果を数値で確認できる歩数計や活動量計がおすすめです。

とくに活動量計は歩数だけでなく、移動距離や消費カロリーなども計測してくれます。ポケットやバッグに入れるタイプ、腕時計のように腕に巻くタイプなどがあります。また、スマートフォンのアプリでも歩数計や活動量計があります。

まずは、現在1日でどれくらい歩いているのかを把握し、徐々に目標値を伸ばしてみましょう。

運動施設・スポーツクラブの利用について

運動を始めたいと考えた際、運動施設やスポーツクラブの利用を検討する方も多いでしょう。公共の運動施設と民間のスポーツクラブのメリット・デメリットを解説します。

公共の運動施設

公共の運動施設は地方自治体が運営するもので、体育館やスポーツセンター、プールなどが一般的でs。施設の情報は、市区町村のホームページなどで確認してみましょう。

公共の運動施設の大きなメリットは、利用料が安価なことです。利用時に料金を支払うシステムがほとんどで、試しに体験してみたいときも利用しやすいでしょう。料金は1回あたり200~500円程度で、回数券などでさらに安くなることもあります。

デメリットは、施設によって規模や新しさにばらつきがあることです。古い施設は、衛生面や機器のレベルで劣り「安かろう悪かろう」になりがちです。

また、基本的に公共の運動施設にはトレーナーやインストラクターがいませんので、自分でトレーニングメニューを組める人に向いています。

ただ、自治体が主体となってスイミングやヨガなどの教室を開催していることも多く、その場合はインストラクターがつきます。

民間のスポーツクラブ

民間のスポーツクラブのメリットとして、施設がきれいで器具の種類も豊富なことが挙げられます。また、スイミングやヨガ、ボクササイズなど多様なレッスンがあり、インストラクターの指導が受けられます。

デメリットは、それなりに費用がかかることです。料金プランとしては月額制がほとんどで、約1万円前後の施設が多くなっています。

ただ、シニア層に向けた安価な料金プランを提供している施設もあるので、比較・検討してみるとよいでしょう。

スポーツ・運動を継続させるコツ

急に運動を始めると、「ぎっくり腰になった」「膝を痛めた」といったトラブルが起こりがちです。運動によるけがを防止して長続きさせるために、以下のことに気をつけましょう。

・無理をしないでほどほどを心がける
・準備体操は必ず行う
・人と競争せずマイペースを守る
・水分補給を忘れない

まとめ

シニア世代以降も若いころに取り組んでいたスポーツを続ける人はたくさんいます。昔覚えたスポーツを中断しているのなら、再開してみるのもよいでしょう。

健康寿命を伸ばすために運動習慣を身につけ、よりよいシニアライフを目指してみましょう。

タイトルとURLをコピーしました