楽しい終活ライフ「医療体制が整った人気のリゾート地(海外編)」

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世界には、景色の美しいリゾート地がたくさんあります。
人気の高いリゾート地は、時間に余裕ができたらぜひ訪れてみたいところばかりですが、現地で体調を崩した場合を考えると少し不安があるかもしれません。
そこで、人気の高いリゾート地と、その地域の医療体制について説明します。

人気の海外リゾート地の医療体制は?

人気の高い海外リゾート地と、それぞれのリゾート地の医療体制について説明します。

ハワイ、グアム(アメリカ)

人気のリゾート・ランキングで、必ず上位に入るのがハワイとグアムです。
常夏の地で1年じゅう温かくて過ごしやすいことと、日本語が通じる場所が多くて買い物や食事をするときに困ることがないのが人気の理由です。

ハワイでぜひ訪れたいのが、ダイヤモンドヘッドです。
ダイヤモンドヘッドから見る日の出は格別ですが、日の出に間に合わなくても頂上からの眺めは最高です。

グアムでは、イナラハン天然プールがおすすめです。
イナラハン天然プールは、透き通った水が美しい、溶岩でできたプールです。
ここはタモンから車で1時間ぐらいの場所にあり、道中もとても楽しいので、ぜひ行ってみてください。

アメリカの医療体制

かつてアメリカは医療費が高く、自分で保険に加入する必要がありました。
ただ、支払う保険料が高かったため、加入できない人もたくさんいました。

それを解消するために2014年1月1日から施行されたのがオバマケア(医療保険改革法)です。
これは国民皆保険を目指すもので、保険の加入を義務付けたものです。

アメリカに住んでいる人は、個人または勤務先を通じて医療保険に加入します。
保険プランによって保障内容や掛け金はさまざまですが、掛け金が一番安いプランではかかった医療費の約6割がカバーされ、掛け金が一番高いプランではかかった医療の約9割がカバーされます。
ただ、やはり支払う保険料は高く、家族が多いとその分負担も大きくなります。

アメリカではまず主治医を決めて、最初に主治医に相談するのが一般的です。
日本のように、自分で判断してふさわしい診療科を受診するのではなく、主治医に診察してもらってから必要に応じて専門医を紹介してもらうのです。

医療費や、医療費をカバーする保険料の負担が高いアメリカですが、医療水準はとても高く、衛生面も設備もとても整っています。
また、ハワイもグアムも日本語が通じる医療機関がたくさんありますし、治療を受ける前に保険が適要されるかどうかを確認してくれます。

ですから、「実は保険が適要されていなくて、後から高額な医療費を請求された」ということもありません。
安心して治療を受けることができます。

ハワイでは安心して病院にかかれますが、グアムはハワイに比べると医療に限界があり、専門性の高い治療をするときは移送することになり、莫大な費用がかかることもあります。
旅行でハワイやグアムを訪れるときは、海外旅行保険に加入することをおすすめします。

バリ島(インドネシア)

アジアらしいにぎやかさと、海や山などの自然を満喫できるアジアリゾートの代表地・バリ島。
「神々の島」と呼ばれるバリ島の人びとはヒンドゥー教を信仰していて、町のあちこちに色鮮やかな花が供えられています。

そんなバリ島で人気が高いスポットがタナロット寺院です。
タナロット寺院はバリ島中部にあり、満潮時には海に浮かんでいるように見える美しい寺院です。

また、女性に嬉しいアジアンスパも、バリ島なら格安で受けることができます。
バリ料理は日本人になじみが薄そうなイメージですが、意外と日本人好みの味付けのものも多く、抵抗なく食べることができます。

バリ島の医療体制

バリ島には、バリ島住民向けのローカル病院と外国人向けの国際病院とがあります。
国際病院には通訳がいるため、安心してかかることができますが、ローカル病院に比べて医療費が高額です。

また、インドネシアの医療水準は日本に比べると低いため、国際病院で対応できないような病気やケガをした場合は、シンガポールやタイに移送されることになります。
そうなると移送費もプラスされるため、医療費はさらに高額になります。

バリ島で病院にかかる場合は、自分で保険に加入して医療費をカバーしてもらう必要があります。
旅行で行く場合は、クレジットカード会社と提携している病院で保険を使って治療を受けるか、長期海外旅行者向けの保険に加入するかします。
インドネシアに住む場合は、国民健康保険に加入するなど、滞在する日数などによって加入できる保険は異なります。

セブ島(フィリピン)

セブ島はフィリピンの中部にある島です。
セブ島にはきれいなビーチがたくさんあり、都市部ではショッピングが楽しめます。

セブ島のおすすめスポットは、カワサン滝です。
いかだボートで滝壺くぐりを行うツアーや、滝壺へのダイブなどのアクティビティが楽しめます。

滝の周辺にはレストランやショップなどがたくさんありますので、見に行くだけでもいいスポットです。
セブ島では、魚介類を使った料理がおすすめです。特にエビが美味しいので、ぜひ味わってみてください。

セブ島の医療体制

セブ島は物価がとても安く、医療費も安い地域です。
旅行で訪れる場合は、海外旅行保険を使って治療を受けることができます。

セブ島で診察を受ける場合は、「セブドクターズホスピタル」という総合病院に行くことをおすすめします。
この病院はフィリピンでも最先端の医療水準を誇る施設で、日本語ヘルプデスクもあり、安心です。

セブ島では民間の保険に加入して医療を受けますが、実際は所得が低くて保険に加入できなかったり、そもそも保険に入る概念がなかったりするため、保険に入らずに全額負担するのが一般的です。
全額自己負担すると、医療費はかなり高額になります。
支払う保険料は高額ですが、全額負担する方が大変ですので、保険に加入しておくのをおすすめします。

モルディブ

真っ白な砂浜と透明な青い海が美しいモルディブは、新婚旅行先としてもよく選ばれている人気のリゾート地です。

モルディブに行ったら、ぜひフクルミスキーを訪れてください。
フクルミスキーは、17世紀半ばに建てられたマーレ(モルディブの首都)でいちばん古いモスクです。
イスラム教徒以外はフクルミスキーの中に入ることはできませんので、中に入るには事前にモルディブ観光省などに許可をもらう必要があります。
ただ、美しい外観を見るだけでも充分楽しい施設です。

モルディブの医療体制

モルディブはたくさんの島々から構成されていて、島によって医療設備に差があります。
その島で対応できない場合は、首都のマーレ島へ移動する必要があります。
健康に不安がある場合などは、医療設備が整っている島を滞在先に選ぶといいでしょう。

医療費は、国民が公立病院で治療を受ける場合は無料です。
しかし、外国人については、治療費の支払いが確実に保証されていない場合は、どの医療機関でも治療を受けることができません。
従って多額の現金を用意しておくか、海外旅行保険に加入しておく必要があります。

マヨルカ島(スペイン)

スペイン王家が夏にバカンスを過ごすところとして知られるマヨルカ島は、地中海に浮かぶとても美しい島です。
マヨルカ島には珍しい建造物が数多くあり、建築ファンにも人気が高いところです。

マヨルカ島の建造物の中で、特におすすめなのはベルベール城です。
円形劇場のような丸い形をした城跡で、王の邸宅として使われたあとは刑務所として使われていました。
夜はライトアップされて雰囲気が変わる、とても人気の高いスポットです。

マヨルカ島の医療体制

スペインの医療水準はとても高く、安心して治療を受けることができます。
公的医療保険に加入するのが一般的で、加入していると、公立病院では無料で治療を受けることができます。
ただ、手続きが面倒だったり、医師を選ぶことができなかったりするなど、不便な面もあります。

また、公的保険は自治体によってサービスが違うこともあります。
自治体によっては、外国人も一部無料で受けることができますが、念のため海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。

ダナン(ベトナム)

ベトナムは、アジアの中でも元気がよくて勢いがあり、とても人気が高まっているリゾート地です。
ラグジュアリーでスタイリッシュなホテルが多いため、好みに合わせて滞在先を選ぶことができるのも人気の理由です。

ベトナムには8つの世界遺産がありますが、そのうちの3つはダナンから近いのも魅力です。
ダナンでは、オリエンタルでノスタルジックな世界遺産をぜひ楽しんでください。

ベトナムの医療体制

ベトナムの医療保険制度には、強制保険と任意保険の2種類があります。
強制保険に加入するのは、下記の①~⑤に該当する人で、その中でも②~⑤の人に対しては政府が保険料の半額または全額を払って強制保険に加入させています。

  • ①公務員、被雇用者
  • ②年金受給者、その他公的便益受給者
  • ③少数民族、低所得者
  • ④6歳未満の子供
  • ⑤学生

この①~⑤に当てはまらない人は任意保険に加入します。

ベトナムの医療水準はそれほど高くはなく、重篤な症状の場合は他国に移送されます。
医療水準の比較的高い国立病院は、現地の人でとても混んでいるので、国際病院に行くのがおすすめです。
国際病院だと日本人スタッフが在籍しているところもあるので安心ですが、費用は高額で、治療費は前払い制です。
海外旅行保険は必須といえます。

ハミルトン島(オーストラリア)

グレートバリアリーフ最大の島、ハミルトン。
グレートバリアリーフの中で、ハミルトンだけはジェット機の離着陸ができる空港があるので、オーストラリアの主要都市と直接行き来ができます。
海の絶景を楽しみながら移動するのもとても楽しいものです。

オーストラリア本土からはフェリーで30分ほどですので、時間に余裕がある時は、海を見ながらフェリーで移動することをおすすめします。

ハミルトン島でぜひ見てもらいたいのはハート・リーフです。
ハートの形をしたサンゴ礁で、島ではないため上陸はできませんがヘリコプターの遊覧飛行ツアーがありますのでぜひ見に行ってみてください。

ハミルトン島の医療体制

オーストラリアは医療水準が高い地域です。
また、ハミルトン島は、今なおアボリジニ(先住民)が暮らしている島で、生活に必要な施設はすべてそろっています。

オーストラリアで医療を受ける際は、公的医療制度を利用するか、民間の医療保険を利用するかします。
旅行者など、一時的に滞在する人は海外旅行傷害保険を利用します。
公的医療制度以外は、保険会社やプランによって保障内容が変わります。

オーストラリアでは、体調を崩したときに自分で診療科を選んで受診するのではなく、まずかかりつけ医に診察を受けるのが一般的です。
かかりつけ医で対応できない場合は、紹介状を書いてもらって専門医の診察を受けます。
医療機関の施設や診療体制もさまざまで、深夜まで診察をしていたり、24時間体制をとっていたりもします。

まとめ

日本で体調を崩したり、ケガをしたりしても不安になるのに、事情が違う海外ではさらに不安なこともあるでしょう。
しかし、人気の高いリゾート地では外国人観光客にも対応してくれるところがほとんどで、日本語が通じる医療機関もたくさんあります。

ただ、海外で診察を受けた場合、海外旅行保険に入っていないと全額自己負担することになります。
全額負担した場合、簡単な診察でも数万円はかかることが多いので、念のため海外旅行保険に入っておくことをおすすめします。