「出張ペット火葬」というサービスがあります。これは、ペットのお葬式をもっと身近に簡単なものにするためにオススメのサービスのひとつです。名前からわかるように、ペットの火葬設備を出張してくれるもので、自宅で火葬を行うことができます。ペットを飼っている方は、いつかくるお別れのために、このサービスのことを知っておいても良いかもしれません。
出張ペット火葬とは
出張ペット火葬のサービスは、火葬を行える設備を搭載した専用車両が来てくれて、ペットの火葬から骨壷に入れるところまでやってくれます。火葬の手間や大変さ、費用を自宅で行うことで大幅に軽減できるというのが一番のメリットです。
ただし、出張ペット火葬業者は、基本的には火葬以外のことには関与しません。お葬式やお別れのセレモニーといったものは行いませんので、業者が来るまでにお別れは済ませておきましょう。
出張ペット火葬の注意点
出張ペット火葬では、ペットとはいえ火葬を行うわけなので、家の前で行う場合などには近所の家に事前に伝えておくのが望ましいでしょう。路上駐車などの交通ルールを守る必要もあります。火葬の瞬間に立ち会いをしたい場合には、路上では不特定多数の人に見られてしまう可能性があり、それが原因のトラブルを起こすこともあります。都市部の住宅密集地などではどのように周りの方に迷惑がかかるかわからないので、そういった心配のない場所に指定して行うことが多いようです。
出張ペット火葬の現状
出張ペット火葬の普及率や利用率、利用した場合の料金の相場など、出張ペット火葬業界が現在どういった状況なのかを具体的に紹介していきます。
火葬される動物の種類
日本で飼われているペットの種類はとても豊富で、犬と猫以外にもハムスターやインコ、魚や爬虫類など多種多様な動物があります。ただし、火葬を行った動物の8割以上が犬と猫で占められているそうです。小さすぎる動物では火葬の火力で骨が残らないといったように、火葬に対応している動物とそうでない動物がい流のです。
ペット葬の普及率は上昇中
日本では近年ペットブームが起こっているといわれており、ペットを飼う人の割合は上昇しつつあります。それに伴い、ペットを火葬する人の割合も上昇しています。この流れに付随するように、出張ペット火葬も利用される回数が増えています。
相場は1万円ぐらいから
ペット葬の相場は、安いものなら1万円程度です。それに対し、出張ペット火葬の場合は出張するためのもろもろの費用が加わることから、少し割高になる傾向はあります。ペットが大型になれば、それだけ大きな設備と火力が必要になることから金額も上がり、5万円を超えることもあります。
出張ペット火葬の今後の展望
ペットのお葬式の事情は現在進行系で変化してきています。全体的にペットのお葬式やお墓は増加傾向にあり、火葬の需要も上昇しています。ペットを買う人が増えてきていることと合わせれば、今後出張ペット火葬の利用件数が増えていくことは当然の流れでしょう。
現在では火葬技術の進歩によって、昔なら火葬方法が無かったような小動物も火葬できるようになってきています。そのため、今後はもっと多様なペットの火葬が増えることでしょう。
ペットも人と同じようにいつどこで亡くなるのか予想できません。急な事態にも対応できるよう365日24時間受付を実施している業者もありますし、サービスはどんどん便利になっていくはずです。
出張ペット火葬 利用の準備
既にペットを飼っている人は万が一に備えて、これから飼う予定の人はペットの一生に責任を持つという視点から、お別れのための準備を整えておくことはとても重要です。実際に出張ペット火葬を利用する場合には、どういった準備が必要なのか紹介します。
火葬より前のことは自分で行うのが基本
出張ペット火葬は、火葬を行って骨壷にお骨を納めるのが基本の作業です。プランによってはお墓への納骨まで受け持ってくれることもあります。それより前の作業である、お別れの儀式や遺体の保存などは、自分で済ませておくことが求められます。業者が到着するまでは市販の保冷剤などで傷みを抑えることも大切なので、その部分の知識を把握しておきましょう。
周囲への事前確認
出張ペット火葬を利用する際には、近隣住民に事前確認を済ませておくのが望ましいでしょう。日頃から自分がペットを飼っていることと、もし死んでしまった場合には出張ペット火葬を利用するつもりであることを伝えておくことで、その瞬間が来た時にも慌てずに済みます。業者の車両が周囲の邪魔にならずに停車できる場所を把握しておくことも重要です。
費用の準備
お葬式が必要な瞬間は突然やってくる場合もあるので、そのための費用を常にキープしておくことも忘れないようにしましょう。ペットを飼うときには準備のお金が必要ですが、最初からお葬式のことまで考えている人はあまりいません。ですが大切なペットのためなので、いざという時に困らないよう、お金を貯めておきましょう。
もしも自分が先立ってしまった場合
寿命で言えば、大方のペットは自分よりも先に旅立ってしまいます。ですが高齢者の方などが新たにペットを飼い始める場合には、自分の方が先になってしまうことがあります。
飼い主がいなくなってしまえばペットの生命の危機です。自分が健康なうちに、ペットを誰に引き取ってもらうのか、最終的にどういったお別れをするのかといったことを考えておく必要があります。もしものことを考えて、その旨を遺言やエンディングノートなどに残しておき、引取先を予定している人とも話を済ませておきましょう。
まとめ
ペットを最期まできちんと側で見送ることのできる、出張ペット火葬サービス。ペットとのお別れを大切にするためにも、準備できることはしっかりと準備しておきましょう。ただし利用の際には周囲の人や環境に確認をとっておくことが大切です。また、費用もきちんと準備しておきましょう。安いものなら1万円前後と比較的安価ではありますが、ペットが大型化するにつれて費用は高くなっていきます。