老後の生活を安定させるための再就職とは?

生活

老後の生活と再就職

現在、年金の受給年齢は65歳からとなっています。

また、団塊の世代の後期高齢者化が間近になり、年金受給年齢の引き上げが盛んに議論されています。希望者は70歳まで受給開始年齢を繰り下げられ(今後は75歳まで繰り下げ可能に)、年金受給額が上がるインセンティブがつきます。

法改正により定年は65歳まで引き上げられますが、老後の生活に不安を抱える方は多いでしょう。今回は老後の生活を安定させるための方法として、再就職について解説します。

65歳以降の再就職の状況

65歳以降の再就職の多くは、パートやアルバイトといった非正規雇用となります。この年代の正社員待遇での募集は非常に少なく、高度な技術者以外は正規雇用は望みにくいでしょう。

ただ、契約社員での雇用は可能性があります。近年増えている、高齢者専門の人材派遣会社なども活用するとよいでしょう。

職種については軽作業系が多く、年齢を問わない翻訳や特許管理などの専門職についても求人があります。

再就職のメリット

非正規雇用でも定期収入を得られるのであれば、メリットとなります。また、新たに職場を見つける再就職は、人間関係を一新するチャンスとなります。

社会との接点を維持して、働くことで体力と健康を保つという側面もあるでしょう。

再就職のデメリット

再就職は、老後をのんびり過ごしたいと考えていた人にとって、大きな負担になります。

また、仕事の選択にも制限があり、希望通りの仕事にはほとんど就けません。今までの経験を生かした仕事や希望の仕事に就ける保証はなく、戸惑うことが多いのが現実です。

再就職に役立つ資格

シニア層の再就職は厳しいのが現状ですが、その状況の改善に役立つ資格を解説していきます。

第2種電気工事士

電気工事士の資格を活かせば、リフォーム業界、電気工事店、家電取付などの求人があります。

ビルメンテナンス資格

ビルメンテナンス資格を活かした求人として、ビル設備管理士、電気主任技術者、ボイラー技士などがあります。

介護職員初任者研修修了資格

介護関係の仕事に就業する際、施設介護、在宅介護ともに有効です。高齢者サービス付き住宅の安否確認担当にでも必要な資格です。

宅地建物取引士

シニアの場合、不動産仲介などの仕事は出来高制などの場合もありますが、業界経験があれば生きる資格です。有資格であれば重要事項の説明が可能となります。

TOEICや英語にまつわる資格

観光や飲食など、外国人対応でニーズが高まっています。

経験・スキルを活かした仕事

経験・スキルを活かした仕事として、シニアでも求人が出る可能性が比較的高い仕事を解説してきます。

クレーム対応

クレーム対応は企業にとって重要な分野ですが、離職率も高い仕事です。高いコミュニケーション能力が必要で、シニア層の長い社会人経験が活かされます。

植木の剪定

植木の剪定は、一般家庭ならば専門的な植木業者でなくとも請け負える仕事です。シルバー人材センターでも講習があり、技術が身に付いたら個人開業する方も少なくありません。

内装リフォーム

内装系のリフォームでは、壁紙やフローリング、網戸などのの張替えを受け持ち、職業訓練校などでも経験を積むことができます。

障害者福祉関係

障害者福祉関係として、就労支援関係の施設やグループホーム、生活支援などの仕事があります。就労支援では、就労移行、就労支援のA型・B型などの軽作業を行っている施設があり、各種支援を行うスタッフ業務があります。

再就職後の平均的な給与

シニアが再就職しやすい職種の平均的な給与を紹介します。

ビルメンテナンス

ビルメンテナンスでは、契約社員で月給は18~25万円ほどです。

マンション管理人

マンション管理人では、契約社員で月給は15~23万円ほどです。

警備員

日給で8000~1万円ほどです。勤務時間などでは業務の現場により差があります。施設警備や交通警備など、勤務場所はさまざまです。

介護関係

介護業界は慢性的な人手不足の状況で、施設介護や在宅介護などの仕事があります。施設介護では、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、高齢者サービス付き住宅などがあります。給与は常勤では18万円~25万円ほどで、夜勤などの場合は手当がつきます。

まとめ

シニア層の再就職は、決して簡単なものではありません。また、非正規雇用が中心となり、最低賃金程度の仕事が多いため、高収入は望みにくい現状があります。

しかし、年金収入だけで不十分な人も多く、生活のために働かざる得ないのも現実でしょう。

対策としては、将来を見据えてスキルや資格を身につけ、就労のチャンスを増やす備えを整えることです。

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