人生100年時代、70代から何を始めるべき?
日本は世界第2位の長寿国であり、100歳まで元気に生きる高齢者も増えています。
老後人生を豊かにするためにはお金とともに精神的な豊かさも必要であり、何か新しいことに挑戦すれば日々の暮らしも充実します。
現役で働く60代も増えているため、ゆったりとした時間を確保できるのは70代以降の場合が多く、趣味や習い事を始めるのには良い機会となります。
そこで今回は、70代から始める習い事や趣味について解説していきます。
70代の習い事探しのポイント
人生100年時代とはいっても充実度は健康状態に左右されるため、70代からはじめる習い事や趣味には体力づくりや脳のトレーニングに繋がるものがおすすめです。
さらに友達も増えて交友範囲が広がると人生にメリハリも出るため、認知症の予防にも繋がります。
趣味や習い事を見つける場合、まず3つのポイントを押さえておきましょう。
ポイント1:体力をつける
健康寿命と体力は密接な関係があるため、体を動かす趣味や習い事を始めれば病気やケガのリスクも低下します。
体力づくりには思い立ったその日から始められるものが多く、1人でできるものやサークルなどに参加型など好みに応じた選び方もできます。
特別な器具や用具を必要としない体力づくりもあるのでコスト的にも始めやすい趣味です。
また、70代になるとさまざまな身体機能が低下しますが、現在の体力に合わせ、室内でできるストレッチや自宅周辺の散歩からスタートすると負担にならず、習慣化しやすい点も魅力の1つです。
ポイント2:脳を鍛える
趣味や習い事には集中することで脳のトレーニングに繋がるものが多く、楽器の演奏やものづくりも70代からのスタートにおすすめです。
指先を動かす作業は脳の活性化に繋がるため認知症リスクも低くなり、演奏できた、完成したという達成感が日々の暮らしに張りを与えます。
手軽に始められるものにはパズルやクロスワードなどもあり、楽しみながら集中力を鍛えられるため、飽きっぽい人でも長続きしやすくなっています。
最近ではスマートフォンのアプリにも簡単なパズルゲームがあるので、電車やバスなどの移動時間や病院の待ち時間も有効に使いましょう。
ポイント3:友達作りをする
交友範囲を広げ、多くの友人と付き合うことは人生に刺激をもたらし認知症予防に繋がります。
喜びや悩みを共有できる友達が増えればストレスも溜まりにくくなり、心の健康にも良い影響を与えるとされています。
同好会やサークルなど趣味や習い事を通じた友達づくりのほか、地域活動やボランティアでは社会貢献しながら友達づくりもできるため、70代からでも新たな友達が増えていくでしょう。
特に、男性の場合、定年後に新たな人脈を広げる人は少ないため、家にこもりがちになる傾向が強いです。
もし家族がひこもりがちだと感じたら、友達づくりに繋がる趣味などを勧めてみましょう。
70代におすすめの習い事
趣味や習い事を選ぶ際には「手軽に始めやすい」「上達を実感しやすい」ものがポイントとなります。
そこで、以下でおすすめの趣味や習い事を紹介しますので、自分に合ったものや興味のあるものを選んでみましょう。
ウォーキングやジョギング
直ぐに始められる趣味であり、低コストで体力づくりできるため70代にはおすすめです。
適度な運動は心筋梗塞や狭心症、肥満症などの抑制に効果があり、新陳代謝も向上するため冷え性の改善にも繋がります。
ただし、最初からスピードを出したり長距離を歩くのは無理があるため、少しずつ速度や距離を上げていくようにしましょう。
体調が悪いときや悪天候の際には無理をせず、真夏には炎天下を避けるなど時間帯も選ぶようにしてください。
長く続けているといつの間にかウォーキングやジョギング仲間が出来ていることもあり、友達づくりに発展するケースもあります。
ガーデニング
70代の趣味としてガーデニングの人気は高く、手軽に始められる反面、非常に奥深い趣味でもあります。
室内・室外どちらでも始められますが、自然を相手にするため思うようにいかない点もガーデニングの面白さであり、探求心を満たしたい人におすすめです。
また、一言でガーデニングといっても内容は幅広く、ハーブ栽培など実益を兼ねたものから盆栽や庭いじりも含まれていますが、必要な用具はホームセンターなどで簡単に購入できるので、手軽に始めることができます。
楽器演奏
譜面を読みながら指を動かすため楽器演奏は脳の活性化に繋がり、認知症予防としても人気のある習い事です。
種類が多いため「どの楽器にすればよいのか?」と最初は悩むかもしれませんが、自分の好きな音楽に使われているものを選ぶことをおすすめします。
どんな楽器も突き詰めると難しいものですが、有名な曲をビギナーでも演奏できるようアレンジした楽譜もあるので、上達を実感しながら続けられます。
独学で始めることも可能ですが、教室に通うと適切なアドバイスを受けられ、定期的な演奏会や発表会もあるため成果を披露することもできます。
ただし、音の大きな楽器は上手に演奏しても近所迷惑になることがあるため、自宅で始める場合には注意しましょう。
塗り絵や絵画
集中力を必要とするため、塗り絵や絵画も脳を活性化させる習い事として70代に人気です。
一見単純そうに思える塗り絵でも、色使いやタッチによって何通りもの仕上がりになるため、納得がいくまで何度も同じ絵に挑戦する70代の人もいます。
また、絵画には油絵や水彩画、鉛筆だけで仕上げるものなど種類が多く、ラフスケッチから始まるため画用紙1枚あれば直ぐにでもスタートできます。
「絵心がなくて不安」という人は絵画教室に通い、絵の具の選び方や筆の持ち方など基礎から学ぶのもおすすめです。。
講師のもとで教われば構図の決め方なども身につくため、将来的には自分1人で作品を仕上げるレベルに到達できます。
カメラ
スマートフォンや携帯電話のカメラ機能ではなく、本格的なカメラを使った撮影をしてみましょう。
最初は操作や専門用語に慣れず戸惑うかもしれませんが、初心者向けの撮影方法を紹介した書籍やインターネット上の動画も多いので、簡単に学習することができます。
日常的な風景を切り取ってみると意外にドラマチックであったり、お孫さんの入学や卒業など家族の記念行事を撮影するのもおすすめです。
また、サークルに入ると撮影スポットを教えてもらったり、趣味仲間が増えたりと色々なメリットがあるので、ぜひ参加してみましょう。
陶芸や彫刻
創造力や創作意欲を掻き立てる習い事として、陶芸や彫刻を始める人も多いです。
陶芸や彫刻は指先に神経を集中させるため脳の働きが活性化され、老化の防止にも繋がります。
どちらも教室に通うものと思われがちですが、自宅で手軽に始められるセットの販売もあり、陶芸の場合は「ろくろ」がなくても成形できる内容になっています。
また、陶芸といえば最終工程は「焼き」ですが、近年ではオーブンレンジを使って焼き上げる「オーブン陶芸」も流行っています。
彫刻の場合は陶芸よりも手軽に始められ、木材などの彫刻材や彫刻刀がセット販売されています。
完成品を3次元的に捉えながら彫り進めていくため想像力が鍛えられ、美的感覚も磨かれるので、作品として残せる習い事を始めたい人に適しています。
いまだからこそ、お家で楽しめる趣味探しを
人生を100年と考えると、70代から趣味や習い事を始めても30年間続けられます。
近年の健康志向もあって70代でも元気な人は多いので、体力や判断力が低下しないうちに習い事を始めことをおすすめします。
また、趣味や習い事は長年勤めた自分へのご褒美にもなるので、70代以降の人生を有意義にしてくれるでしょう。