iDeco(イデコ)の銘柄選びはどうすれば?

お金の問題

はじめに

老後2,000万円問題などを受けて、投資や個人年金に興味を持つ人が年々増えつつあります。
しかし、金融方面の専門的な知識がないと、どういった優遇制度が利用できて、どのような基準で投資先を選べばいいのか判断することができません。
そこで今回は、iDecoの仕組みやおすすめ銘柄についてご紹介していきます。

iDeco(イデコ)とは?

iDeco(イデコ)の銘柄選びはどうすれば?
iDecoは60歳まで拠出し、60歳以降に受け取れることができる積立投資です。
将来的に、掛け金と運用益を給付金として受け取ることができるだけでなく、所得控除や非課税といった税制優遇措置も適用されます。

加入期間は20歳以上60歳未満で、60歳から給付を受ける場合は加入期間が10年以上という条件があります。
ただし、2022年の制度変更によって、75歳まで給付を先送りにすることができるようになり、加入期間も65歳未満まで広がることが予定されています。

iDeco(イデコ)の2つのタイプ

iDeco(イデコ)の銘柄選びはどうすれば?
iDecoによって投資できる銘柄は「元本確保型」と「元本変動型」の2つに分けることができます。
それぞれメリット・デメリットがあるので、しっかりと特徴を理解して、自分に合った銘柄選びに活かしましょう。

元本確保型

元本確保型とは名前の通り、元本を確保しながら安全に投資を行うことができる銘柄の一種になります。
元本割れのリスクがないですし、iDecoの税制優遇措置を受けることができますが、その分ローリターンなので、大きな利益は期待できません。

また、投資信託だと取引コストも発生するので、場合によっては運用益よりも信託報酬などの手数料の方が高くなってしまうこともあります。

元本変動型

元本変動型は、元本割れのリスクがありますが、リスクに見合ったリターンも期待できます。
また、一口に元本変動型と言っても、債権や株式などの投資割合た投資先によっても、リスクとリターンは大きく変化します。

銘柄選びで気を付けたい2つのポイント

iDeco(イデコ)の銘柄選びはどうすれば?
iDecoの銘柄を選ぶ際に注目すべきポイントは、「信託報酬」と「運用成績」の2つです。
信託報酬は各銘柄の取引にかかるコストであり、基本的には毎日発生するものになります。
一方、運用成績は各銘柄が運用によって出した利益を示しているので、これらの指標をチェックすることで、その銘柄の期待値を測ることができます。

信託報酬の金額

ファンドの目論見書を確認すると必ず信託報酬について記載されています。
具体的な金額で示されている訳ではないですが、純資産に対する比率(年率)をチェックすることができます。
ローリターンの銘柄であれば1%程度が相場となっており、ハイリターンの銘柄になると2%を超えてくる場合もあります。

1~2%程度の違いなので、あまり気にしない人もいますが、年単位で長期運用する場合は、発生するコストが大きく変わってきます。
つまり、できるだけ信託報酬が低く設定されている銘柄を選ぶことで、取引コストを抑えつつ、運用益を最大化することができます。

年単位の運用成績

iDecoの銘柄を選ぶ際にもうひとつ注目したいのが、「運用成績」です。
いくら信託報酬が安くても価値が下落していく一方では元本割れになってしまいます。
逆に信託報酬が幾分高くても、価値が上昇しているのであれば最終的に資産を大きく増やしていくことが可能です。

運用成績については各金融商品の運用成績書を確認するようにしましょう。
「純資産総額」は、投資から集めた資金や運用益の合算で、「ファンドの人気」を示しています。
右肩上がりが順調に推移している証拠で、500億円以上がひとつの目安になってきます。

また、この純資産総額を口数で割った値が「基準価額」であり、株式で言う所の株価に相当します。
毎日更新され、基準価額が上昇しているということは価値が上がっているということになります。

そして、1年間でどのくらい基準価額が変動したのかを示す「騰落率」にも注目しましょう。
ただ、騰落率や他の指標をチェックする際は3~5年程度の長期的な視点を持つことをおすすめします。

iDeco(イデコ)のおすすめ銘柄5選

iDeco(イデコ)の銘柄選びはどうすれば?
それでは初心者におすすめのiDecoの銘柄について、ご紹介していきます。
投資先はどこなのか、信託報酬や騰落率は平均と比較してどうなのかなど、各種情報をチェックしましょう。

ひふみ年金

ひふみ年金は市場価格が割安な銘柄の株式を選別してファンドを組んでいます。
株式の組入比率は市場や株式の状況によって随時変更されますが、安定して成長している銘柄の1つになります。

委託会社名:レオス・キャピタルワークス
基準価額:18,631円
純資産総額:492.57億円
純資産推移:(3年)プラス337.54億円、(1年)プラス183.99億円
信託報酬:0.836%
騰落率:(3年)プラス17.95%、(1年)プラス21.59%

セゾン資産形成の達人ファンド

元本変動型のアクティブ運用で、それぞれの地域において強みを持っているファンドに幅広く投資を行っています。
信託報酬はやや高めに設定されていますが、純資産額が高い水準で推移しているので、長期的な積み立てに向いています。

委託会社名:セゾン投信
基準価額:30,337円
純資産総額:1568.18億円
純資産推移:(3年)プラス938.12億円、(1年)プラス564.89億円
信託報酬:1.35%±0.2%程度
騰落率:(3年)プラス41.08%、(1年)プラス32.60%

DCニッセイ外国株式インデックス

MSCIコクサイインデックスをベンチマークとし、こちらの値動きに連動した投資成果を目指しています。
主な投資先は日本を除く主要先進国の株式であり、信託報酬がとても安いのも特徴の1つになります。

委託会社名:ニッセイ・アセットマネジメント
基準価額:18,092円
純資産総額:614.37億円
純資産推移:(3年)プラス481.01億円、(1年)プラス256.27億円
信託報酬:0.154%
騰落率:(3年)プラス50.22%、(1年)プラス35.68%

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

バンガード・トータル・ワールド・ストックETFに投資し、ベンチマークとして、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスの値動きに連動する投資成果を目指しています。
投資先は国内、先進国、新興国の株式に分散されています。

委託会社名:楽天投信投資顧問
基準価額:15,008円
純資産総額:998.61億円
純資産推移:(3年)プラス787.12億円、(1年)プラス205.14億円
信託報酬:0.212%
騰落率:(3年)プラス46.55%、(1年)プラス45.38%

eMAXIS Slimバランス

国内と海外の株式、公社債、不動産投資信託証券(リート)の4つに分散投資するファンドです。
均等に分散するのでわかりやすい組み方になっており、均等比率で組み合わされた合成ベンチマークに連動する成果を目指します。
信託報酬がとても安いので長期の資産形成に適しています。

委託会社名:三菱UFJ国際投信
基準価額:13,310円
純資産総額:984.56億円
純資産推移:(3年)プラス859.81億円、(1年)プラス430.17億円
信託報酬:0.154%以内
騰落率:(3年)プラス25.45%、(1年)プラス20.17%

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