高齢者に多い消費者トラブル!被害にあったらどうすればいい?

生活

はじめに

近年日本社会の高齢化に伴い、高齢者の消費者トラブルが増えています。
そこで今回は、高齢者を狙った消費者トラブルの手口や効果的な対策法についてご紹介していきます。

消費者トラブルとは?

高齢者に多い消費者トラブル!被害にあったらどうすればいい?
消費者トラブルは主に、購入した商品の性能や内容が、説明通りではない場合に起こりやすいです。
これらのトラブルに遭遇しても「偶然」と思いがちですが、実はトラブルの裏には悪徳業者がいて、あなたを騙そうとしているケースが非常に多いです。
つまり適切に対処するためには、消費者トラブルに関する正しい知識や、対策方法を学ぶことが最も効果的です。

高齢者が狙われやすい理由

高齢者はしっかりしているつもりでも、少しずつ世間に疎くなり、自分自身の健康や、先々のお金の面で、不安を抱えることが多くなります。
こういう人はお得な儲け話や、評判の健康食品などに興味があり、そこを狙って悪徳業者が接近してきます。
また、一人暮らしの場合は話し相手もなく、退屈で孤独な毎日が続くため、人のよさそうな訪問販売業者が来ると、ついつい家に入れてしまうケースがあります。

高齢者に多い消費者トラブルの種類

高齢者に多い消費者トラブル!被害にあったらどうすればいい?
ここからは高齢者が被害に合いやすい代表的な消費者トラブルを5つ厳選し、合わせて効果的な対策法も紹介していきます。

リフォーム・修理詐欺

リフォーム・修理詐欺を狙う悪徳業者は、被害者宅の外壁や屋根が壊れていて修理が必要だと話を持ちかけてきます。
その後、強引に契約を結び、相場よりも圧倒的に高い費用を請求してくるというのが一連の流れになります。

高齢者は強引に迫られると断ることが難しいため、こういった詐欺のターゲットにされやすいですが、ちゃんとした業者が押し売りをすることはありえません。
そのため、相手が何と言おうと、自分は絶対に契約しないということを意思表明するようにしましょう。

貴金属目当ての訪問購入

貴金属目当ての悪徳業者は、訪問購入という名目で家に押し入り、家中の貴金属や高価な物を無理やり買い取ろうとしてきます。
実際には買取価格が適正価格と大きく乖離していますが、業者とは契約書を取り交わしてないため、そのまま泣き寝入りするしかない場合が多いです。
仮に詐欺として警察に相談しても、代金が支払われていれば、買い取られた貴金属などを取り返すことは難しいです。
このような被害に合わないためには、着信元が分からない勧誘電話には反応しないようにしましょう。

ワンクリック詐欺

ワンクリック詐欺は主にインターネット上のアダルトサイトや、出会い系サイトを閲覧している時に発生しやすいです。
特にネットに不慣れな高齢者は、クリック後に表示されるメッセージを鵜呑みにしてしまい、高額な費用を支払ったり、個人情報を教えてしまいがちです。

ただし、ワンクリックしただけの契約には法律上の有効性はありませんし、IPアドレスから住所や電話番号を割り出すことはできません。
仮にワンクリック詐欺に遭遇しても、画面上に表示されるメッセージや情報を信用せずに、対応しないことが大切です。

金融商品詐欺

金融商品詐欺は実際には大した価値のない有価証券や外国通貨、あるいはまったく架空の有価証券を、あたかも価値のあるような言い回しで電話勧誘し、高額な代金を騙し取る手法です。
特に、お金を持っている高齢者は狙われやすく、一度だまされると、その被害者リストが詐欺業者の間で売買され、繰り返し何度も被害に合うことになります。

送りつけ商法

送りつけ商法は、身に覚えない美容機器や健康食品などを郵送で送りつけ、後日高額な代金を請求する悪徳商法です。
この場合の対策方法は、身に覚えない宅急便が送られてきたら、受け取りを「拒否」することです。

また、うっかり受け取ってしまった場合でも、受け取りから未開封で2週間経てば、業者の同意なく処分できることが、法律で定められています。
つまり、悪徳業者から代金を要求されても、商品は未開封のまま2週間家の中で保管し、そのあと処分するようにしましょう。

消費者トラブルの正しい対応

高齢者に多い消費者トラブル!被害にあったらどうすればいい?
消費者トラブルは巻き込まれると金銭的にも精神的にも、大きな被害を受けることが多くなります。
しかし、下記でご紹介する「正しい知識と対応」を身につければ、受ける被害を大きく軽減できるようになります。

消費者ホットラインに連絡する

消費者ホットラインとは、さまざまな消費者トラブルに悩む被害者のために、消費者庁が設置した、全国共通の電話相談窓口です。
市外局番なしの「188」を押し、案内に従って自宅の郵便番号などを押せば、最寄りの消費者生活センターに直通で繋がり、受けた詐欺被害に対しての効果的なアドバイスや、対応策を聞くことができます。

クーリングオフを利用する

クーリングオフとは一定の期間内であれば、商取引上の契約、または申込みを無条件で解除できる法制度のことを言います。
例えば、電話勧誘や訪問販売、有価証券取引、宅建取引は、契約を取り交わしてから8日間はクーリングオフを利用できます。
マルチ商法(連鎖販売取引)、内職モニター商法(業務提供誘引販売取引)の場合は契約から20日間のクーリングオフ期間が設けられています。
利用方法はシンプルで、上記の期間内に購入者が書面(主にはがきで郵送)で業者側に契約解除を申し出れば、契約が無条件で解除されます。

ただし、ネット通販などの通信販売はクーリングオフが適用されないので注意しましょう。
この場合は業者側に返品特約等の条件がない場合に限り、購入者は8日以内に商品を送料自己負担で返品すれば、契約が解除できます。
ただ現在は返品特約等に言及されていることが多いため、トラブルに巻き込まれた場合は、事前に消費者生活センターへ相談したほうが無難です。

消費者トラブルを未然に防ぐためには?

高齢者に多い消費者トラブル!被害にあったらどうすればいい?
消費者トラブルはできる限り未然に防ぐことが肝心です。
そこで以下では、詐欺に対する効果的な対策について解説していきます。

心当たりのない連絡には反応しない

悪徳業者は「カモにできる人間」を特定するため、手当たり次第に電話を掛けます。
怪しげなメッセージを留守電に入れ、折返しがあった人をターゲットにして詐欺を開始します。
つまり、これらの情報は「全部ウソだ」と思うことが一番重要で、電話が掛かってくればすぐに切り、留守電はそのまま消せば、何の問題もありません。

口座情報や暗証番号を教えない

特殊詐欺グループは詐欺のターゲットや被害者の個人情報を得るために、様々な手口を用います。
また、警察官や税務署の職員など社会的な信用度が高い身分に偽装することで、相手を信用させるケースが多いです。
しかし、警察官や税務署、その他の公的な機関が、特定の個人の口座情報や暗証番号を電話で聞くことはありえないので、絶対に教えないようにしましょう。

正しい知識を身につける

消費者トラブルに巻き込まれないためには、トラブルを未然に回避する、正しい知識を身につけることが一番重要です。
逆に、今回ご紹介した正しい知識さえ事前に理解していれば、詐欺被害に遭遇する確率を大きく下げることができます。

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