皆さんは都道府県民共済をご存知でしょうか。
一般的には「県民共済」と呼ばれていますが、
東京都→「都民共済」
北海道→「道民共済」
大阪府、京都府→「府民共済」
その他の県→「県民共済」
(神奈川県のみ「全国共済」という名称)
となっており、全国生活協同組合連合会が消費生活協同組合法に基づき、厚生労働省の認可を受けて運営しています。
この名前をお聞きになった方も多いかもしれませんが、この県民共済(以下まとめて県民共済)が、他の一般的な保険と何が違うのか、どんな注意点があるのかを説明します。
県民共済の特徴
県民共済の大きな特徴は、保障の内容がコースごとに決められており、月々の掛け金を定額で支払うということです。
具体的には総合保障型、入院保障型という基本コースが設定されていて、その中身の保障は、
*総合保障型:入院、通院、後遺障害、死亡・重度障害
→総合保障型は死亡した時に手厚く保障
月々の掛け金は1,000円から6,000円
*入院保障型:入院、通院、手術、先進医療、後遺障害、死亡・重度障害
→入院・通院時に手厚く保障。死亡保障は低く抑えられている。
月々の掛け金は2,000円から4,000円
そして、掛け金が高いほど保障される金額も高くなっています。
死亡保障もついているので、事故や病気でなくなった時には死亡保険金が支払われます。
総合保障型と入院保障型をセットにしたコースやこれらの基本コースに癌特約や三大疾病特約などの医療特約を上乗せすることもできるので、上手く組み合わせれば死亡時と病気・ケガをした時の保障を幅広く得られることができます。
掛け金は掛け捨てになりますが毎年収支計算して、余剰金が出た場合、契約者の掛け金の割合に合わせて年に一度返金される仕組みになっています。
その年度の収支状況にもよりますが、掛け金の3か月分ほどは返金されていることが多いようです。
こういうことが、一般的な掛け捨てタイプの定期保険や医療保険などとの違いです。
60歳以降は保障金額の減額に注意!
県民共済で注意しなければならない点は、60歳を過ぎると大幅に保障金額が下がることです。特に加入時に死亡保障を重視して入られた方は気をつけましょう。
具体的な例を挙げて説明しましょう。
★総合保障型/掛け金6,000円コースの病気での死亡保障
病気死亡の場合
↓
*15歳~60歳→1,370万円
*60歳~65歳→460万円(ここから85歳まで掛け金は4,000円に下がります)
*65歳~70歳→200万円
*70歳~80歳→100万円
*80歳~85歳→60万円 保障は85歳になって迎える3月31日まで
このように60歳を過ぎると保障額が大幅に減額されます。掛け金も2,000円安くなりますが、そのほかの保障も同じように減額されていきます。そして保障は85歳で終わります。
平均寿命(2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳)が延びる今、死亡保障は生涯保障して欲しいですよね。
この総合保障型だと15歳~60歳の保障は手厚いですね。
ここでは挙げていませんが、病気での入院給付金も1日12,500円になっており、他社の保険と比べても、かなり良い保障内容です。
また、15歳から60歳の長期にわたって掛け金が変わらないのもメリットです。
10年ごとに更新され、保険料が上昇する定期保険よりも色々な保障がセットされてこの掛け金ですから、お得感があります。
しかし60歳を迎えるとき、県民共済をその後どう続けていけば良いのか考える必要があります。
60歳を過ぎて入院や病気に備えるのか、それとも死亡保障を重視するのか。
保険の見直しです。
終活世代は必ず保険の見直しを!
60歳を過ぎ、子供たちも独立して夫婦二人の生活がメインになり、ぼちぼち終活を考えるようになった頃、「子供たちを含めた家族の生活を守るため」ではなく「自分がもしもの時に家族に迷惑をかけないため」の保険を考える必要があります。
特に70歳を過ぎると葬儀やお墓にかかる具体的な費用が頭をよぎりますよね。
その時に新たに保険に入ろうとしても、保険料が高い、医師の診断や告知が必要などと様々な問題が出てきます。
では、病気やけがなどの入院に備えつつ、死亡時の保障もある程度備える必要があると考えたとき、どのようにすればいいのでしょうか。
その一つの方法として考えられるのが、一生涯保障が続く終身保険と県民共済や医療保険をうまく組み合わせることです。
それが60歳という年齢を迎えた時期に行う保険の見直しです。
県民共済だけに頼っていると、自動継続されながら気が付いた時には「保障が大幅に下がっていた!」「他の保険に入ろうと思っても年齢的に無理!」「保険料も高くなっていて無理!」
などの状況に陥っているかもしれません。
県民共済の保障は85歳までです。
しかし平均寿命も年々上がり、85歳以降の備えも考えなければならない時代に入ったと言えます。
終身保険は60歳くらいまでに入ると、200万円までの保障なら比較的安い保険料で加入することができます。
このような方には、みどり生命の「メモリアルⅢ」がお薦めです。
この保険は「医師の診断、告知なしで」「入院中でも、病気の治療中でも、認知症でも」どのような方でも85歳まで加入できる終身死亡保険です。
保障金額は100万円、150万円、200万円とあり、月々の保険料が他社の終身保険とほぼ変わらず、低めに設定されていて、85歳までなら誰でも加入できる一生涯保障の終身保険として今人気の商品です。
加入から3年間を過ぎると病気による死亡保障が開始され、もし3年以内に死亡しても死亡時までに支払った保険料相当額を死亡給付金として受け取れます。つまり3年以内に死亡しても支払った保険料は全額戻ってきます。
そして災害時や交通事故などの死亡の場合は加入時から保障されます。
コロナも災害扱いの感染症ということで、3年以内であっても保険金は満額支払われます。
病気による死亡保障開始は3年後からという制限はありますが、加入年齢のタイミングを上手く合わせれば、支払った保険料より大きな保障が得られる場合もあるため、ご高齢の方が被保険者として加入するだけではなく、ご高齢の親御さんにこの保険をかける息子さんや娘さんなども増えています。
掛け捨てでは無く、一生涯保障で解約した場合は返戻金が戻ってくるのも魅力の一つです。
何といっても「医師の診断、告知なし」で「入院中、病気の治療中、認知症」でも無診査で加入できるのは大きなメリットです。
まとめ
県民共済の注意点をよく理解して、「メモリアルⅢ」と「県民共済」を上手く組み合せれば、終活世代にあった保障が得られます。
「死亡時の保障」、「病気になったときの保障」を上手く継続させるためにも、遅くとも70歳を迎えるまでには保険の見直しをして、もしもの時にご家族の方が必ず受け取れる保険を準備することが大切です。