互助会の落とし穴

保険

親世代がまさに終活を迎えていて、ご自身も終活のことを考えだすような50代60代の皆さんにとって、葬儀費用をどう準備するかは大きなテーマだと思います。
2017年に日本消費者協会が行った調査によれば、国内で行われた葬儀費用の平均相場は約195万円とされています。
また、終活ライフが独自に調査したところ家族葬でも葬儀費用は約70万円でした。
この金額には、葬儀費用と寺院費用(枕経・通夜・告別式・初七日・納骨・戒名)と火葬費用一式が含まれていますが、院号代や葬儀での会食代などは含まれていません。
また、最近よくテレビCMやネットで紹介している家族葬のセットプランを参考にしていますので、葬儀社の家族葬価格だともう少し費用が増える可能性があります。
ベースの70万円に会食代などを上乗せしていくと最低でも100万円は用意しておいたほうが安心です。
こういうことに備えるために生まれたのが互助会です。

互助会の仕組みとは

互助会とは「冠婚葬祭互助会」の略称で、終戦直後の昭和23年(1948年)から始められたサービスです。
互助会の会員になり、毎月定額の掛け金を積み立てていくことで、結婚式や葬儀の際の負担を減らせる仕組みとして、今日まで利用されてきました。
会員は掛金と引き換えに結婚式や葬儀などを安価で実施出来るだけでなく、積み立てを完了すれば亡くなるまで互助会のシステムを利用できるというメリットがあります。

互助会の費用については主催している企業や団体によって異なりますが、一般的には数年かけて約20~60万円を積み立てる事が多いので、月々の掛金は1,000~5,000円程度が目安になります。
また、仮に積み立てを行っている最中に亡くなった場合は、不足金を支払う事によって積み立てを完了した場合と同じサービスを受ける事が出来ます。
このような仕組みは共済や保険と似ていますが、互助会の場合は掛金を現金としてではなく、各サービスとして受け取るという違いがあります。
例えば60万円のコースに入ったとしましょう。それを葬儀に使うとした場合、通常100万円位の祭壇を60万円で使用できるというサービスです。
つまり掛け金で支払った総額は60万円ですが、実際に葬儀で使用するものは通常なら100万円かかるものを使用できるということです。
積み立てを完了すれば一般的な相場よりも安価に各儀式を行える事をメリットとして、これまで会員数を増やしてきました。
しかしこのサービスが今の時代に合ったものなのでしょうか。
特に50代、60代の自分の親が終活を始めたり、自分自身も終活のことが気になりだしたりする方々にとってこういう備えが必要でしょうか。

時代に即した将来への準備

一般的な相場よりも安価に各儀式を行える事がメリットと言える互助会ですが、一方で、冠婚葬祭の形式や会場が事前に決められていて、自分の要望に合わせてカスタマイズする事が出来ないというデメリットがあります。
そのことで、新規会員も年々減ってきているようです。
こうやって互助会の事を知ると、やはり葬儀を含めお金が必要な時に、目的に合わせて自由に使える現金で受け取れる方が、ありがたいですね。

最近では、互助会のサービスを提供する葬儀社の中で、「もしもの時に備える終身保険」を
勧める会社が増えてきています。
もちろんその保険金は葬儀費用だけでなく使い道は自由です。
その一つが、みどり生命の「メモリアルⅢ」という終身死亡保険です。
「入院中でも病気でも、医師の診断・告知なしで加入できる死亡保険」としていま注目を浴びています。
終活を迎えている親世代やこれから終活を考える50代、60代の保険として契約数を伸ばしています。

実はこのみどり生命、互助会を運営している会社の一つである「ベルコ」が母体の生命保険会社で、これまで培われた長年の冠婚葬祭の問題点を分析し、低い保険料で一生涯の保障をする終身保険として販売を開始しました。
時代に即した備えを「終身保険」でカバーしようというものです。

冠婚葬祭を熟知した会社が作った新しい保険「メモリアルⅢ」

「メモリアルⅢ」の保障金額は100万円、150万円、200万円とあり、月々の保険料が他社の終身保険と同じか低いぐらいに設定されていて、85歳までなら誰でも加入できます。
加入から3年間を過ぎると病気による死亡保障が開始され、もし3年以内に死亡しても死亡時までに支払った保険料相当額を死亡給付金として受け取れます。つまり3年以内に死亡しても支払った保険料は全額戻ってきます。そして災害時や交通事故などで死亡した場合は加入時からすぐに保障されます。
保険加入したばかりでコロナで亡くなった方にも、『新型コロナウイルス感染症は災害死亡保険金の支払対象となる「感染症」に含める災害扱い』ということで満額の保険料が支払われました。

最近テレビCMやネットで広告している死亡保障100万円や200万円位の少額の定期死亡保険(定期保険)では、50歳から60歳くらいの人が加入する際の保険料は低めに抑え、自動更新で5年、10年ごとに保険料を上げていき、80歳に近づく頃には驚くほどの高額の保険料になっているということがしばしばあるのです。しかも保障は80歳までです。
しかしこのメモリアルⅢは一生涯保障される終身保険なので、保険料を払い込んだ後も一生涯保障は続きます。
また掛け捨てでは無いので、解約した場合は返戻金が戻ってきます。
60歳~80歳までの申し込みであれば、払込期間を10年、20年、100歳払いと選べ、老後の収入額に合わせて負担のない保険料の払込期間を選ぶことができます。
(60歳未満は10年、20年払いのみ。81歳以上85歳までは100歳払いのみ)
何といっても「医師の診断、告知なし」「入院中でも、病気の治療中でも、認知症でも」無診査で加入できる保険は他にはありません。
こういう特徴から、加入年齢のタイミングを上手く合わせれば、支払った保険料より大きな保障が得られる場合もあるため、ご高齢の方が自分自身を被保険者として加入するだけではなく、ご高齢の親御さんにこの保険をかける息子さんや娘さんなども増えています。

互助会の落とし穴―まとめ

こういったことを考えていくと、互助会のシステムが終活世代の方々に即したものなのかどうか疑問です。
互助会に入っていても、物価の上昇や人件費の上昇でなど、当初予定していたサービスが受けられず、サービスのランクを落としたり、契約時のサービスを受けるために追加のお金が必要になったりする場合も出てきています。
もちろん定期的に契約内容の見直しが行われ、その都度会員に向けて知らされていますが、
将来を見据えて考えると不安定な要素が多いのは事実です。
その点、メモリアルⅢでしたら確実に将来の保障を得ることができます。
終活世代にメモリアルⅢが支持されているのは、自分が描く将来の備えが確実に見えるからでしょう。
「月々定額の手頃な保険料」「一生涯続く保障」「病気でも入院中でも無診査で入れる」
これまでにない特徴のメモリアルⅢは、互助会に代わるこれからのサービスかもしれません。

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