人生100年時代といわれる昨今、シニア世代の大学進学が注目されてます。
定年後の生活は時間に余裕がある分、ダラダラと過ごしてしまう人も多いのではないでしょうか。
これといった趣味がないと毎日やることがなく、人との交流も減りがちです。
そんな毎日を改善するために、今、大学進学に挑戦するシニア世代が増えています。
共通の仲間と勉学に励むことでコミュニケーションが生まれ、生きがいと教養を高められるとされています。
今回は、シニアの大学進学について詳しく解説していきます。
記憶力や体力の面から、大学に通うこと、学ぶことを躊躇してしまう人もいるかもしれません。
シニアになってから新たに学ぶことは、健康面や記憶力の面からそう容易なことではないでしょう。
しかし、学び直すことは人生を豊かにし、新たな人とのつながりができるきっかけになります。
そのために必要なのは、自分に合った形で無理なく学び直すことです。
どういった学校があるのか、学ぶ方法と学ぶことで得られることもあわせて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
シニア世代が大学で学び直す方法
シニア世代が大学で学び直す方法は主に3つあります。
- シニア入試で受験する
- 通信制大学に入学する
- 聴講生制度を利用する
それぞれの特徴やメリットなど紹介します。
自分の体調やライフスタイルに合った学び方を見つけてくださいね。
シニア入試に挑戦!
シニア入試とは、シニア世代をターゲットに大学が設けている入試枠のことです。
少子高齢化が進む昨今、大学ではシニア世代にもう一度学んでもらおうという動きが広がっており、それによって誕生したのがシニア入試枠です。
社会人入試の中にシニア特別枠(シニアコース)があり、それを設けている大学は全国に14校ほどあります。
応募条件は大学によってさまざまですが、50歳や65歳以上などのシニア世代限定で、受験内容は小論文と面接がほとんどです。
そして見事合格するとシニア奨学金や学費の免除などの優遇が受けられ、学費の負担軽減もできます。
どのように学ぶか迷っているなら、まずはシニア入試に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
進化した通信制大学も狙い目
毎日大学に通うのは体力的に大変、近くに通えそうな大学がないなど自分に合った学校がない場合、通信制の大学を狙ってみるのもいいでしょう。
通信制大学はテキストやインターネットでの学習を中心とした大学で、時間と場所を選ばずに学べるのが最大の魅力です。
以前まではテキスト教材が中心でしたが、最近はインターネットで受講できるようになってきました。
学習方法は簡単で、まずテキストやインターネットの動画で勉強し課題(レポート)を提出します。
課題に合格したら科目ごとに試験を受け、試験合格で単位取得になります。
卒業条件の必要単位を取得したあとは、卒業試験として卒論や研究または面接を受け、これに合格することで無事大学卒業できる仕組みです。
若い人の中に入って学ぶことに抵抗がある人にもおすすめの学習方法といえるでしょう。
基本は自宅学習になりますが、科目によっては対面授業もあり、その際は学校への通学が必要です。
数日から1~2週間の限られた期間を通い、単位取得を目指します。
学費は全日制大学の約10分の1と安く、受験方法も基本は書類選考のみ。
費用面でも挑戦しやすく、通学して学んでいくことに不安がある人向けの大学です。
中には資格取得が可能な通信制大学もあります。
新たに資格を取ったり、今までの経験を活かしてスキルアップをすることもできますよ。
聴講生制度を利用するのもアリ
聴講生制度とは、特定科目の授業だけを受けられる制度のことです。
受けられる授業は限定的で単位の取得はできませんが、毎日の通学は不要なので自分のペースで学ぶことができます。
正規の入学ではないので単位取得や課題合格の必要はなく、卒業もないので学歴に残りません。
受験方法は書類選考が基本で、学習期間も半年~1年と限られています。
自分の興味のある授業に参加できる制度なので、大学を受験して4年間学ぶことに不安がある人や、気楽に学びたい人向けです。
ただし、聴講できる科目が自分の受けたい科目とは限らないので、必ず確認してから受験するようにしましょう。
シニア世代が学び直しで得られること
生涯学習という言葉があるように、学びはいくつになっても必要です。
シニア世代になって学び直すことで、得られるものはたくさんあります。
若い頃とは違った視点で学ぶことで、新たな発見もあるでしょう。
チャレンジすることで人生をポジティブにし、セカンドライフを充実したものにできますよ。
知識が増え豊かな人生を送れる
新たな知識を得ることは、人生を楽しいと感じるきっかけになります。
知識が増えることで日々の充実につながり、豊かな人生を送れるようになるでしょう。
やりたいことへの挑戦や学びたい意欲は生きる原動力です。
気持ちが前向きになることで体が生き生きとし、頭を使うことでボケ防止にもなるので、老後うつの予防になるといわれています。
若者とのコミュニケーションを通して流行りのツールを知ることもできるので、孫との共通の話題もできて会話がはずむかもしれませんよ。
さまざまな人と交流ができ、刺激が増える
大学で学ぶことで、新しい出会いや普段あまり関わらない若者世代との交流が生まれます。
同じものを学ぶ仲間として共通の話題があるのでいい刺激になるでしょう。
シニア世代の楽しみのひとつとして、仲間とのお喋りや交流を上げる人が多くいます。
たくさんの人と関わることは人生を前向きにし、毎日の生活を充実させてくれるのです。
大学には若い世代だけでなく、社会人になってから大学に通う人も多く、自分と同じシニア世代の方もいるかもしれません。
いくつになっても新たな出会いや学びは嬉しいものですよ。
資格を活かして再就職することも…
専門性のある分野で学べば、卒業後に新たなビジネスにチャレンジすることもできます。
シニア世代の人でも、大学で学べば以下の専門分野の学習、資格取得や受験資格を得られます。
- 中・高校 教員免許
- 幼・小学校 教員免許
- 建築士
- インテリアプランナー
- 司書
上記以外にも、国家資格や受験資格を取得できれば、卒業後の職の幅が広がります。
今までの経験や持っている資格を活かして、スキルアップを目指すこともできるでしょう。
セカンドライフに新たな職に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
学びたい気持ちを大切に!
若い頃とは違い、学びたいという強い意欲があるからこそ進学するものです。
その気持ちは楽しみながら学ぶきっかけにもなりますし、老後の生活を充実させてくれます。
年齢的に記憶力の低下や体力的に心配な面があるでしょう。
しかし、悲観する必要はありません。
学びたいと思った気持ちを大切にし、諦めずに自分のペースで取り組んでみましょう。
その気持ちが人生をポジティブにし、心の健康と日々を充実にしてくれます。
さまざまな学びの場を紹介してきましたが、他にもNPO法人が運営する50~60歳以上を対象にした「シルバー大学」や、通信で興味のある分野だけを学べる「オンライン講座」があります。
どちらもシニア世代にぴったりの学習方法で、体力、費用共に負担が少ないのが魅力です。
自分のライフスタイル、健康に合わせて学び方を見つけてみましょう。
第2の人生を楽しんでくださいね。