近年、終活のために婚活をするシニアが増えています。
「終活婚」とも呼ばれ、新しいパートナーとともに終活をするために結婚するのです。
本記事では、終活しながらシニアが婚活をする理由、シニアが婚活をする方法を解説していきます。
終活しながらシニア婚活する理由とは?
終活のために婚活をするシニア世代が増えていますが、その理由は3つ挙げられます。
- 残りの人生を充実させるため
- 老後を一人で過ごしたくない
- 経済的不安の解消
終活しながらシニアが婚活する理由を詳しく見ていきましょう。
残りの人生を充実させるため
シニアが終活のために婚活する理由の1つ目は残りの人生を充実させるためです。
内閣府による「令和3年版高齢社会白書」によると、65歳以上の1人暮らしの男女は年々増加傾向にあります。
令和2年では65歳以上の単身世帯は、男性が約243万人、女性では約459万人となっているのです。
老後を一人で過ごすと、どうしても単調な毎日となりやすく社会との関りも減少してしまいます。
残りの人生を充実して過ごすため、新たな人生のパートナーを見つけようと婚活するシニアが増えているのです。
かつては子供や孫世代と同居していたため、配偶者を亡くしてもすぐに一人にはならず、孤独を感じにくい状況でした。
しかし現代では核家族化が進み、平均寿命も延びていることから、老後の人生が1人では寂しく、長いと感じやすくなっているのです。
老後の人生を共に歩めるパートナーが欲しいと考えるのは、当然のことといえましょう。
老後を一人で過ごしたくない
シニアが終活のために婚活する理由の2つ目は、老後を一人で過ごしたくないという気持ちです。
かつては三世代での同居が当然だったため、家庭内で役割を持ち、家族と簡単に交流することができました。
そのため、老後の孤独感は現代よりも少なかったといえるのです。
核家族化が進み、子どもや孫が都会で別々に暮らしていると、どうしても孤独感が募っていきます。
老後を一人で過ごすよりも、新たなパートナーとともに楽しく過ごしたいと考える方が増加して当然といえましょう。
以前は年齢を重ねてから再婚したり、パートナーを見つけることに対して「いい年して」と考える方が多い風潮がありました。
最近は健康寿命が長くなり、若々しいシニア世代の増加によって、老後の婚活が受け入れられてきています。
老後を一人で過ごし、何かあった時どうしようと不安を抱えるシニア世代にとって、パートナーが近くにいるのは安心感に繋がるのです。
パートナーを持つことで楽しく、安心した生活を送りたいと考えるのがシニア世代で婚活が広がっている理由です。
経済的不安の解消
シニア世代が終活のために婚活をする第3の理由は、経済的不安の解消です。
老後を迎えるまでは仕事や趣味に打ち込み、自分の生活を楽しんでいた方も定年を迎える頃、急に一人で生きていけるか心配になる方も。
年金生活になり、これまでよりも収入が減ってしまう不安の中、健康問題、親の介護問題、自分が施設に入る可能性など経済的な心配は多数存在しています。
一人では誰かに相談しにくく、不安が募っていくため、新たなパートナーを得て経済的不安を解消したいと考えるのは当然です。
年齢を重ねることで、この先の心と身体に不安を感じるようになっていきます。
一人で生活していけるか、不安を解消するため、婚活しようとするシニアが増えているのです。
シニアが婚活する理由は、人生を充実させた、一人で寂しい思いをせず経済的安心を得るためでした。
実際にどのようにシニアが婚活しているのか、確認していきましょう。
シニア婚活の方法とは?
シニアが婚活をする具体的な方法は3つあります。
- 婚活パーティーや婚活イベント
- 結婚相談所
- 婚活サイト
ひとつずつ確認していきましょう。
婚活パーティーや婚活イベント
シニア婚活の方法として、婚活パーティーや婚活イベントがあります。
婚活パーティーやイベントでは、結婚相手を見つけるために複数名の男女が会場に集まって、実際に会話をしながら結婚相手を見つけていきます。
実際に顔を合わせて直接会話できるため、お相手の人柄を知ることができるのがメリットです。
一度に大勢の異性と会うことができるため、より積極的に婚活を進めたい方におすすめといえます。
費用も一回につき数千円とお手頃なため、気になるイベントがあったらすぐに参加できるのも嬉しいところ。
パーティーだけでなく、バスツアーやゴルフといった婚活イベントが開催されることもあり、趣味が同じお相手を探しているシニアにもピッタリです。
デメリットとしては、人見知りするタイプの方にとっては自分をアピールしたり、思うように話すことができない可能性があることです。
初めて会う人とうまく話せない方は、趣味が一致するイベントを選んで参加すると話が弾みやすいといえるでしょう。
シニアの婚活がメジャーになってきているため、シニア向けの婚活イベントやパーティーも増えており、参加しやすいのもメリットです。
自分に合っていそうなイベントを見つけたら、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。
結婚相談所
シニア婚活の方法2つ目は、結婚相談所を利用することです。
結婚相談所は、自分の求める相手を専門アドバイザーに探してもらう方法となります。
希望条件を満たす相手をアドバイザーが探してくれるため、本格的に婚活したい方におすすめの方法といえるでしょう。
成婚までに数十万円程度の費用がかかることもありますが、絶対に結婚したい方にとってはアドバイザーは心強い存在となります。
結婚相談所では、プロのアドバイザーが成婚まで丁寧にサポートしてくれるため、異性との付き合いに慣れない方、戸惑う方におすすめといえます。
希望条件が合わない限りはお相手と顔を合わせることがないため、時間を有効活用した婚活が可能です。
結婚に対してこだわりや条件を大事にする方は、結婚相談所でプロと共に婚活をするのが良いでしょう。
婚活サイト
シニアが婚活をする3つ目の方法は婚活サイトを利用することです。
婚活サイトは、インターネット上でプロフィールを確認して、お相手候補を見つけ、連絡を取り合い結婚相手を見つけるものです。
お相手の年齢や外見、職業、趣味などを手軽に確認できるのに月額数千円でサービスを利用できるのが特徴です。
婚活サイトには、サイトやアプリがあり、それぞれ使い勝手や料金が異なります。
終活の一環として、お相手の条件がすでに絞られている方、インターネットを使い慣れている方にとってはメリットが大きいといえます。
一方、結婚相談所のようにアドバイザーがいないため、自分の判断でお相手を探すことに不安を覚える方もいるかもしれません。
メッセージのやりとりを繰り返してからお相手と会うため、インターネットのやりとりに慣れていないと、スムーズな活動ができないというデメリットも。
インターネットに不慣れな場合は、お相手とのトラブルや騙される心配もあるため、注意が必要です。
会ったことのない相手を見極める必要があるため、慎重に婚活を進めたい方や実際に会わないと不安な方は、婚活イベントや相談所の方が向いているといえます。
終活することで見えてくる理想の老後
終活とは、人生の終わりのための活動のことです。
介護や保険、葬儀やお墓、相続など決めて整理することがたくさんあるため、誰にも相談できないと疲れ果ててしまいます。
そんな中、パートナーがいるだけで価値観を分かち合い、楽しく会話しながら終活を進めることができるでしょう。
最初は婚活など考えていなかった方も、終活をしていくうちに人生のパートナーが欲しかった、など理想の老後が見えてくるかもしれません。
終活をスタートさせるのは定年した65歳からの方も多いですが、65歳のシニアにとって人生はまだまだ長いです。
一緒に終活してくれるパートナーが欲しくなったら、諦めずに婚活をしてみると老後の人生が豊かなものになるに違いありません。
もちろん、シニアの婚活には子供や孫がいることもあり、若い人の婚活とは違います。
親族や親の介護、遺産の問題など考えることはたくさん出てきますが、隠し事をせずに正直にすべて話し合っていくのが、良い関係を築くポイントになります。
お互いを尊重し、家族ぐるみでお付き合いできる相手がいると、第二の人生がさらに輝きを増すでしょう。
シニアの婚活は籍を入れることがすべてではありません。
無理に籍を入れたり、同居しなくても一緒に人生を重ねていくパートナーになることは可能です。
通い婚や週末婚など、既存の形の結婚に囚われず、ストレスなく理想の人生を共に歩んでいきたいものです。
自分の理想の老後にはパートナーが必要だと考えるのであれば、婚活に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。