少額短期保険を選ぶ前に
少額短期保険(しょうがくたんきほけん)は、保険金額と保険期間に上限を設けた保険です。
必要な保障を絞って備えられる一方、長期間続ける場合は更新後の条件も確認する必要があります。
少額短期保険だから一律に不利、終身保険なら必ず有利というものではありません。
保障額と保険期間には上限がある
生命保険・医療保険の保険期間は1年以内、損害保険は2年以内です。
主な保険金額の上限は、疾病による死亡・重度障害が300万円、疾病・傷害による入院給付金等が80万円です。
これらは制度上の上限で、実際に受け取れる金額は契約内容で決まります。
更新できる商品もありますが、一生涯同じ条件で続くことを意味しません。
加入前に確認したい5つのこと
更新後の保険料
加入時の月額だけでなく、今後の年齢ごとの保険料表を確認しましょう。
年齢とともに保険料が変わる商品では、必要な期間まで継続した場合の負担を試算します。
保険料が一定の商品もあるため、少額短期保険すべてに同じ上昇パターンを当てはめないことが大切です。
何歳まで継続できるか
新規加入の年齢上限と、加入後の更新限度は別です。
自動更新の有無、保障が終了する日、更新時に条件が変わる場合を契約概要で確認してください。
葬儀費用を備える目的なら、保障が終了した後に預貯金などで対応できるかも考えます。
告知と保険金の支払条件
告知(こくち)の有無や内容は商品ごとに異なります。
病気や治療歴がある人は加入できないと一括りにはできません。
保障開始日、一定期間の保障制限、対象外となる場合を確認し、質問には事実どおりに回答しましょう。
保険契約者保護機構の対象外であること
少額短期保険業者は、保険契約者保護機構の対象ではありません。
保証金の供託制度はありますが、生命保険会社と同じ保護の仕組みではありません。
ただし「破綻した瞬間に全契約が必ず消滅する」とは断定できず、その後の扱いは個別の手続きによります。
登録の有無、経営情報、重要事項説明を確認してください。
保険料控除と解約時の扱い
少額短期保険の保険料は、生命保険料控除などの対象外です。
満期時や解約時に受け取るお金の有無も確認します。
保険金を受け取らずに期間が終わっても、その間のリスクに備えた保障まで無駄だったという意味にはなりません。
終身保険とは同じ条件で比較する
比較するのは、保障額、保障される期間、支払条件、今後の保険料総額です。
保険料だけを比べると、加入直後の保障制限や払込期間の違いを見落とします。
終身保険にも途中解約で払込額を下回る場合があり、既存の契約や預貯金で十分なら追加加入が不要なこともあります。
葬儀費用の備えを考える方へ
必要な金額は、希望する葬儀の見積もりから準備済みの資金を差し引いて考えましょう。
契約を切り替える場合は、新しい保障の成立・開始を確認する前に現在の契約を解約しないでください。
商品案内・資料請求:みどり生命「メモリアルⅢ」の案内
申込み前に、最新の契約概要・注意喚起情報で加入条件、保険料、保障制限を確認してください。
少額短期保険と「少額の生命保険」を区別する
死亡保障が100万円だから少額短期保険、という区別ではありません。
一般の生命保険会社が少額の死亡保障を扱うこともあります。
商品名に「葬儀」「お葬式」「シニア」などの言葉があっても、それだけでは引受会社の区分や保険期間は分かりません。
最初に契約概要で引受会社の正式名称を確認し、少額短期保険業者なのか、生命保険会社なのかを確かめましょう。
代理店や資料請求窓口の名称と、保険金を支払う引受会社の名称は区別して記録します。
そのうえで、保障額と保険期間、契約者保護の仕組みを比較すると、似た商品名による取り違えを防げます。
更新案内はどの順番で読めばよいか
保障が必要な期限と、契約の満了日を並べる
加入証書などで現在の保険期間を確認し、次の満了日と更新後の期間を書き出します。
「子どもが独立するまで」「貯蓄を準備できるまで」のように保障が必要な時期を決めている場合は、その時期まで更新できるかを確かめましょう。
葬儀費用のように必要になる時期を決められない支出では、更新限度の後にどう備えるかも検討が必要です。
前の案内と比較して変更点を探す
更新のお知らせが届いたら、保険料だけでなく、保障額、対象となる事故や病気、特約、更新の手続きを確認します。
分からない項目には印を付け、現在の契約内容と同じなのかを問い合わせてください。
保険料の引落しが続くことと、自分が想定した保障が続くことを同じ意味に捉えないことが大切です。
自動更新の商品でも、案内の確認を省かないようにしましょう。
住所や連絡先が変わったときは登録を更新し、書類を家族が受け取る場合には、誰が内容を確認するかも決めておきます。
変更を希望するときの申出期限と、問い合わせ先を一覧に残すと、次回の見直しにも使えます。
保険料の総額を計算する例
仮に、月額2,000円で5年間、次の5年間は月額3,000円になる契約を考えます。
最初の5年間は12万円、次の5年間は18万円で、10年間の合計は30万円です。
当初の月額2,000円だけで10年間を計算すると24万円になり、実際に想定する支払いとの差が生じます。
これは計算方法を示す仮の例であり、少額短期保険の相場ではありません。
実際の試算には、検討中の商品が案内する年齢別の保険料と更新条件を使います。
将来の額が確定していない部分は、現在の保険料表に基づく試算であることが分かるようにしておきましょう。
比較する商品では、同じ保障額と同じ期間をそろえます。
一方が10年で保障を終え、もう一方がその後も続く場合、最初の10年間の支払総額だけでは全体の違いを評価できません。
受け取れる金額だけでなく、支払条件を満たさない場合や、保障終了後の支出も考えます。
葬儀費用を準備する場合の使い分け
一定期間の不足を補う場合
手元の資金を少しずつ増やす予定があり、それまでの不足に備えたい場合は、必要な期間と保障額を具体的にします。
例えば葬儀用に用意する資金の目標を決め、保険料と貯蓄を両方続けたときの家計を確認しましょう。
保険料の支払いによって貯蓄が進まないなら、当初の計画を見直す必要があります。
長く保障を続けたい場合
生涯の死亡保障を希望する場合には、少額短期保険の更新限度と、終身保険の払込期間を別々に確認します。
終身保険という名称でも、保険料が一生続く契約と、一定の年齢などで払込みが終わる契約があります。
現在の負担だけでなく、退職後の収入で続けられるかを含めて比較してください。
預貯金を使う方法なら、契約上の保険金支払条件によらず資金の使い道を決められますが、予定額をためるまで時間がかかります。
保険と預貯金のどちらかだけに決める必要はありません。
すでに確保した資金、残る不足額、生活予備費を分けて整理し、保障を追加する必要があるか考えましょう。
契約先について確認する場所と質問
金融庁が公表する登録業者一覧で、引受会社の正式名称と登録を確認できます。
登録されていることは、希望する給付が必ず受けられるという保証ではありません。
支払条件は契約書類で、経営状況などは会社が公開する説明資料で、それぞれ確かめます。
- 自分の年齢で加入できる保障額と、次回更新後の保険料はどうなるか。
- 更新を続けられる上限と、保障が終わる日はいつか。
- 支払対象外となる病気・事故や、加入後の制限は何か。
- 請求時の連絡先と必要書類、家族が手伝う場合の手続きは何か。
回答は商品名と確認日を添えて保管し、家族にも契約先を伝えておきましょう。
資料を読んでも判断できない条件は、申込み前に具体的な例を挙げて説明を求めてください。
まとめ
少額短期保険は、必要な保障を一定期間備える選択肢です。
加入時の安さだけでなく、更新後の負担、保障終了時期、支払条件、保護制度まで確かめて選びましょう。



