追善供養(ついぜんくよう)は、亡くなった人のために善い行いをし、その功徳(くどく)を振り向けるという仏教の考え方に基づく供養です。
ただし、死後や法要の意味づけは宗派によって異なります。
すべての仏教で同じ説明になるわけではありません。
追善と回向はどのような意味か
「追善」は亡くなった人を思って善行を行うこと、「回向(えこう)」は功徳を他へ振り向けることを意味します。
読経や仏前のお供え、法要などと結び付いて説明されますが、単に決まった回数の儀式を済ませることだけを指すものではありません。
宗派の違いを確かめる
曹洞宗・浄土宗の案内
曹洞宗の公式案内では、読経やお供えなどによって善根の功徳を積み、故人に回向するという法事の意味が説明されています。
浄土宗の公式案内でも、心を込めて念仏を唱えることを追善供養・追善回向として説明しています。
浄土真宗の法要は意味づけが異なる
浄土真宗本願寺派では、亡き人の罪を除いて冥福を祈るための追善供養を必要としないと説明しています。
ただし、法要をしない、故人をしのばないという意味ではありません。
亡き人を縁として教えを聞く法要の意義が大切にされています。
「供養しないと故人が成仏できない」とすべての人に当てはめたり、宗派の異なる家庭の営みを否定したりしないようにしましょう。
法要を営むときの進め方
- 誰の何回忌・どの法要を営むか、寺院へ伝える。
- 施主(せしゅ)となる人を家族で決める。
- 寺院と日時・会場・参列者の人数を相談する。
- 読経、お供え、会食の有無、費用を確認する。
- 必要な人へ案内し、当日の役割を分担する。
施主は必ず葬儀の喪主と同じでなければならないわけではありません。
準備を担える人や家族の事情を踏まえて相談しましょう。
会食や大人数の参列も、毎回必須と決めつけずに考えます。
三十三回忌で必ず終わるとは限らない
年忌法要をどこまで営むか、弔い上げ(とむらいあげ)をいつにするかは、宗派や寺院、地域、家族の事情によって異なります。
「三十三回忌で必ず菩薩になる」「以後は供養が不要」と一律には説明できません。
家族の高齢化や遠方居住などがある場合も、今後の営み方を寺院へ相談してください。
日常で故人をしのぶとき
仏壇を整える、お供えをする、墓所を清掃する、思い出を家族と話すなど、故人と向き合う機会は法要当日だけではありません。
具体的な仏事の作法は、自分の宗派や寺院の案内を確かめます。
悲しみ方や気持ちの整理には個人差があります。
供養をすれば必ず悲しみがなくなると考えたり、泣くことが故人を困らせると自分を責めたりする必要はありません。
費用や規模に無理がある場合は相談する
お布施のほか、会場、会食、返礼品、交通などの費用が発生する場合があります。
お布施に全国一律の定額があると考えず、寺院への依頼内容と準備するものを確認してください。
身近な家族だけで行う、会食を設けないなど、事情に合う形を相談しましょう。
法要の時期や準備の全体像は、法事・法要とは?亡くなった後に行う供養の種類・時期・準備をわかりやすく解説をご覧ください。
お墓での準備や片付けは、お墓参りのススメにまとめています。
情報確認日:2026年10月16日。



