はじめに
故人が亡くなると、お葬式の後も法要が定期的に行われます。中でも三回忌の法要は節目となる大切な法要です。
本記事では、三回忌法要の手順や、僧侶に包むお布施や参列者側の香典やお供え物、服装など多岐にわたるマナーなどについて紹介します。
三回忌とは
三回忌とは、故人が亡くなってから2年後の命日に行う法要です。故人が亡くなって1年後に行われるのが一周忌で、2年目に行われるのが三回忌となります。
一周忌や三回忌などの年忌法要は、伝統的に行われてきた儀式です。年忌法要は三回忌以降も七回忌、十三回忌と続き長い場合は五十回忌まで行われますが、近年では三回忌を節目として、三回忌以降の法要を省略するケースも増えています。
三回忌法要当日までに必要な準備
施主となって三回忌の法要を行う場合、どのような準備が必要かお伝えします。
三回忌法要の日程を決める。
三回忌を行う場合、僧侶と遺族などの参列予定者の都合を聞き日程を決めます。
本来は故人の命日に行うものですが、参列者の都合を考え休日に合わせて行う場合が通常です。
会場の設定
日程が決まったら、三回忌を行う会場を手配します。自宅や菩提寺、もしくはその他の会場から選びましょう。
会食の場所の予約
法要が終わった後会食を行う場合も多いため、レストランなどの場所を決めます。
法要の会場から、会食の場所への移動距離や移動時間も想定して、必要に応じてタクシーやバスの手配も行いましょう。
案内状の送付
日時や会場などが決まったら、参列者へ案内状を送ります。
参列者の方もスケジュール調整が必要なので、遅くとも1カ月前には到着するように送りまましょう。参列者が少ない場合は電話やメールでの確認でも問題ありません。
三回忌法要の流れ
ここでは、基本的な三回忌法要の流れを紹介します。
進行の形式は宗派、地域によってある程度変わってくることもありますが、当日落ち着いて参加できるよう参考にしてください。
僧侶の入場
はじめに僧侶が入場します。
自宅で三回忌法要をおこなう場合は、仏前の中央に僧侶が座る場所を用意しておきましょう。施主はその真後ろに座っておき、僧侶の着席を促します。お寺や斎場で法要をおこなう場合は、この準備は必要ありません。
施主の参列者への挨拶
僧侶が着席したら、施主が挨拶します。下記のように僧侶や参列者へのお礼と、故人の三回忌法要の旨を簡潔に述べます。
「本日はお忙しいところ、御足労頂きまことにありがとうございます。これより、故人の三回忌法要を執りおこなわせて頂きます」
僧侶による読経と焼香
僧侶が読経を行います。
読経の間に、遺族や参列者たちによる焼香をします。施主から始め、故人との関係が近い人から順番に焼香するのが一般的です。
僧侶の法話
読経と焼香が終わったら、僧侶による法話になります。あらためて故人を偲び、落ち着いて聴きましょう。
施主の終了の挨拶
読経と焼香、法話が終わったら、施主は僧侶へお布施を渡します。御車代や御膳料もこのとき一緒に渡すことが多いですが、後の会食に同席する場合、御膳料は必要ありません。
僧侶が退場したら、施主が挨拶します。法要終了とお礼を簡潔に伝え、会食があればその案内をましょう。
会食
法要の後の会食では、仏壇に食べ物をお供えし参列者に食事を振舞います。
料理は、精進料理が基本とされていますが最近では懐石料理を提供することもあります。参列者の都合によっては会食に参加せず、そのまま帰る場合もあるので、会食の前に帰る方には見送りをしましょう。
締めの挨拶・引き出物の配布
会食が終わったら、参列者に感謝の言葉を述べます。また、香典返しとなる引き出物を渡す場合もあります。
三回忌法要の服装
三回忌に遺族側として参加する場合は喪服を着用するのがマナーです。
男性の場合は、洋装の場合は黒のモーニング、ブラックフォーマルを着用する場合が多いです。ワイシャツは白で、ネクタイ・靴下も黒で統一します。
女性の場合は、洋装であればアンサンブルやワンピースなどのブラックフォーマルです。光るアクセサリーや華美な装飾のあるものは避けましょう。
まとめ
三回忌は、故人が亡くなって2年後の命日に行われる法要です。故人が亡くなって1年後に行われるのが一周忌で、2年目に行われるのが三回忌となります。
法要の規模についても、三回忌の法要までは友人や知人など多くの人数が集まって行うケースが多いです。
また、他の年忌法要とほぼ同じで法要自体は僧侶の読経と参列者の焼香が基本です。法要後、会食をする場合が多くあります。
施主の場合、1回忌法要から1年経たずに準備する必要があるため、負担が掛かるかもしれません。けれども、故人を偲ぶ大切な法要のため、早めに準備をはじめましょう。