十三回忌を終えたあとの年忌法要と弔い上げについて

葬儀・仏事

はじめに

故人の供養や法要には様々なものがあります。年忌法要も大切なものですが、もうひとつ「弔い上げ」というとても大切な法要があります。

弔い上げは故人の最後の法要であり、特別な意味を持つものです。そのため、他の法要とは違う点がいくつかあります。そこで、弔い上げとはどのような法要なのかにお伝えします。

十三回忌の後に行う年忌法要

十三回忌までは一周忌、三回忌、七回忌を行い、その後は以下の法要を行います。

十七回忌:故人が亡くなって満16年の時に行う法要
二十三回忌:故人が亡くなって満22年の時に行う法要
二十七回忌:故人が亡くなって満26年の時に行う法要

ご家庭の事情や宗派によって差異がありますが、7回忌までは親族や友人を含めて法要を行い、十三回忌以降は親族のみで行うケースが多いです。

また近年は少子高齢化の影響で、また故人がなくなってから時間が経つほど、法要を行うのが難しくなってきました。そこで行うのが「弔い上げ」です。

弔い上げとは

弔い上げとは、故人に対するいちばん最後の法要です。弔い上げをした後は故人の法要を行いません。

弔い上げをしたら、故人は成仏したと見なされ、故人は先祖の仲間入りをします。弔い上げをしたあとは寺院に永代供養をお願いするします。

また故人が亡くなって30年以上経つと、故人を直接知る人がいなくなったり、高齢になったりすることが考えられ、故人の法要を行うのが難しくなります。弔い上げの時期は三十三回忌、もしくは五十回忌ですが、33年または50年経つ前に法要を続けるのが難しくなる可能性が高いです。その際は、その前に弔い上げをしてもかまいません。

無理して法要を続けるよりも、できる形で供養をする方が大切です。法要を行うのが難しくなってきたら、菩提寺に相談しましょう。

弔い上げとほかの法要との違い

弔い上げは故人の最後の法要であり、特別な意味を持つものですので、他の法要とは違う点がいくつかあります。

では、実際に弔い上げと他の年忌法要の違いについてお話しします。

法要を行う場所

年忌法要は、菩提寺のほかに自宅や墓地、霊園などで行なう場合もありますが、弔い上げはお寺で行ないます。

弔い上げを行う場合は、菩提寺の都合を第一に確認することが大切です。ある程度の希望日程を決めて、早めに菩提寺に確認しましょう。

会食

弔い上げは故人が成仏したことを祝う式でもあるため、肉や魚を使った料理でも問題ありません。お祝いの雰囲気のある料理を食べてもいいので、メニュー選びの負担は少なくなるでしょう。

弔い上げ後の対応

弔い上げの後は、故人の遺骨と位牌の扱いも変わります。

遺骨

菩提寺のお墓に納骨している場合は、遺骨を土に還したり、他の遺骨と一緒に骨壺に納めたりします。弔い上げをした故人の遺骨をお墓から出すため、将来別の人の遺骨を納めるためのスペースができます。

お墓から遺骨を出した後、以下のような方法をとります。

菩提寺での永代供養

菩提寺が永代供養をしてくれる場合は、ほかの遺骨をいっしょに納骨し直します。永代供養をしてもらう場合は、菩提寺に管理料を支払って今後の供養と管理をお寺に託しましょう。

菩提寺が永代供養に対応していない場合には、次のような方法があります。

自然葬:海洋散骨、樹木葬など
手元供養:遺骨を自分で保管して供養する方法
メモリアルジュエリーを作る:遺骨を宝石のように加工して作ったアクセサリーを作り、身につける

位牌

位牌も弔い上げをした後は、処分することになります。菩提寺の僧侶に閉眼供養をしてもらって位牌から故人の魂を抜いた後に、焚き上げをしてもらいましょう。

そして、先祖の位牌に故人の魂を入れてもらって一緒に供養をしていきます。

まとめ

弔い上げとは、故人に対する最後の法要です。弔い上げをしたことによって、故人は成仏してご先祖様になります。

弔い上げをした後、お墓から故人の遺骨を出して別の場所へ納骨。お墓に埋葬し続けると、お墓が遺骨でいっぱいになってしまいますので、お墓にスペースを空けるために弔い上げをして、故人はご先祖様となります。

弔い上げをした後は、故人ひとりに対する法要は行いませんが、故人に対する供養は続けていくことが大切です。ご先祖様に手を合わせることで、故人にも手を合わせて感謝の気持ちを伝えていきましょう。

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