後継ぎがいない方の墓地霊園選び

お墓

後継ぎがいない場合の墓地・霊園の選び方

少子高齢化や晩婚化により、後継ぎがいない家が増えています。一方で、お墓の準備が必要なのは変わりません。そのため、後継ぎがいない方に向けて、新しいお墓のかたちが整備されてきています。

後継ぎがいない場合の墓地・霊園の選択肢

後継ぎがいない方のために、継承を必要としないタイプの新しいお墓が増えています。ここでは、一般的な霊園で提供されるお墓に焦点を絞って解説します。

永代供養墓

永代供養墓とは、霊園・墓地管理者が供養・管理を担ってくれるお墓です。数年から数十年のあいだ安置されたのち合祀され、価格も10万円代から提供されるものがあり、後継ぎがいない方にとって有力な選択肢になっています。

樹木葬形式や、一区画ごとに分けて小さな墓石が建てられる形式など、霊園によって趣向を凝らした永代供養墓が存在します。

安置期間も数年から数十年と差があるので、永代供養墓に絞ってもかなりの選択肢が存在しています。

期限付きのお墓

期限付きのお墓は、一般的なお墓のような装いでありながら、期限付きで墓じまいされるお墓です。

基本的には永代供養墓と同じ考え方となりますが、納骨できる数が多い、見た目では普通のお墓と見分けがつかないといった特徴があります。

合葬墓

合葬墓はその名のとおり、ほかの方と一緒に埋葬されるお墓です。一般のお墓と比べて破格ともいえる価格で購入できるの最大のメリットでしょう。

基本的に納骨後は、特定の故人の遺骨は取り出せません。ただ、大きな墓石のなかで区画を分割して納骨するタイプもあり、その場合は遺骨が混ざってしまうことはありません。霊園ごとに形式が異なるので、よく確認しましょう。

後継ぎは血縁者である必要はない

お墓の継承者は、血縁者に限りません。知人・友人でも双方の合意があればお墓を継承できるため、血縁が途絶えていても一般的なお墓を購入するチャンスはあるといえます。

ただ、血縁以外への継承には、墓地・霊園管理者の合意も必要となります。利用規約で血縁者以外への継承が認められていない場合もあるので、注意しましょう。

後継ぎがいないとお墓はどうなるのか

後継ぎが途絶えたお墓を無縁墓といいます。年間管理料などが支払われなくなったうえで、1年間以上連絡が途絶えた場合、墓地管理者は本人の確認を取らずに墓所を整理できます。

お墓を取り壊した後、遺骨は合祀されることがほとんどです。合祀されると遺骨はほかの方と混ざるため、特定の故人の遺骨を取り出すことはできません。すでに無縁墓は全国で増加しつつあり、社会問題となっています。

後継ぎがいない場合のポイント

後継ぎがいない状況で墓地・霊園を選ぶ際のポイントや注意点を解説します。

お墓の種類を検討する

まずは、お墓の種類を検討しましょう。永代供養墓や期限付きのお墓など、後継ぎがいない場合でもいくつかの選択肢があります。

古い霊園では永代供養墓や期限付きのお墓が提供されていない場合も多いので、まずはお墓の種類を決め、そのお墓を提供している霊園で候補を絞り込んでいきましょう。

費用の準備

後継ぎがいない場合、お墓の費用は生前に支払うことになります。例えば「10年間はお墓を維持してほしい」という場合には、それに必要な金額を用意して、生前のうちに墓地管理者に納める必要があります。

継承者探し

お墓の継承者は血縁者である必要はないため、改めて継承者を探し直してみるのもよいかもしれません。

継承の際は、遺言書のような公的な書面で合意の証拠を残しておくと、後々の問題を未然に防げます。

まとめ

後継ぎがいない場合、時間と体力に余裕があるうちにお墓の問題を解決しておくことが望ましいでしょう。墓地・霊園を選ぶにしても、意外と選択肢は多岐にわたります。費用や安置の方法、合祀の体制などを比較・検討して、実際に現地にも足を運んで確認することが大切です。

自身の死後に必要となる手続きは、生前のうちにできるだけ済ませておく必要があります。しっかりと自覚を持ち、終活を進めていきましょう。

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